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完全オンラインの株主総会、今後は「シャンシャン」増えるかも
 スムーズでも熱気欠く、企業の説明姿勢は
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 完全オンライン株主総会の利点と課題  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長=9月28日午後、東京都港区  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長と総会運営を支えるスタッフ=9月28日午後、東京都港区  オンラインで取材に応じるZホールディングス株式企画部の尾崎太部長=8月27日
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 完全オンライン株主総会の利点と課題

 完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長=9月28日午後、東京都港区

 完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長と総会運営を支えるスタッフ=9月28日午後、東京都港区

 オンラインで取材に応じるZホールディングス株式企画部の尾崎太部長=8月27日

  •  完全オンライン株主総会の利点と課題
  •  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長=9月28日午後、東京都港区
  •  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長と総会運営を支えるスタッフ=9月28日午後、東京都港区
  •  オンラインで取材に応じるZホールディングス株式企画部の尾崎太部長=8月27日

 完全オンライン株主総会の利点と課題  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長=9月28日午後、東京都港区  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長と総会運営を支えるスタッフ=9月28日午後、東京都港区  オンラインで取材に応じるZホールディングス株式企画部の尾崎太部長=8月27日

 完全オンライン株主総会の利点と課題

 完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長=9月28日午後、東京都港区

 完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長と総会運営を支えるスタッフ=9月28日午後、東京都港区

 オンラインで取材に応じるZホールディングス株式企画部の尾崎太部長=8月27日

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  •  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長=9月28日午後、東京都港区
  •  完全オンラインの株主総会に臨むグリーの田中良和会長兼社長と総会運営を支えるスタッフ=9月28日午後、東京都港区
  •  オンラインで取材に応じるZホールディングス株式企画部の尾崎太部長=8月27日

 新型コロナウイルスの流行を機に、完全オンラインで株主総会を開催する動きが上場企業に広がっている。8月にバイオベンチャーのユーグレナが先陣を切り、ゲーム大手のグリーも続いた。総会を取材すると、スムーズに議事が進む半面、熱気に欠け、運営側の思惑次第では十分に議論が交わされない無風の「シャンシャン総会」になる恐れをはらんでいると感じた。企業には説明を尽くす姿勢や透明性の確保が求められている。(共同通信=仲嶋芳浩)

 ▽テレビ収録さながら

 9月下旬、東京・港区の六本木ヒルズ森タワー。完全オンラインで総会を開催したグリー本社の一室はテレビ番組の収録現場さながらの雰囲気に包まれた。カメラを前にした田中良和会長兼社長は開始前、しきりにネクタイに手をやり、落ち着かない様子だ。そばの席には株主からネットで寄せられる質問などを確認するスタッフが控えた。

 現場に株主の姿はなく全員がインターネット経由で参加する。質問もネットで寄せられ、企業側は内容を確認した上で質問を取り上げるかどうかを判断することができる。ここが、株主を指名するまで質問内容が分からない対面型の株主総会と異なる点だ。仕組み上は都合の良い質問にだけ答える「チェリーピッキング」も可能となる。

 グリーの総会では、ネットのニュース番組で漫画の表現規制に関する意見表明が物議を醸した社外取締役候補の夏野剛・KADOKAWA社長に発言を求める株主の声も取り上げられ、夏野氏が「批判された番組での発言は不適切な表現だった」と釈明する一幕も。株主の多様な質問に敬意を払おうとする姿勢が垣間見えた。

 一方で、経営陣と株主の丁々発止のやりとりは見られず、経営側の回答に株主が納得しているのかどうかは見えづらいとも感じた。議事は淡々と進み、総会は50分ほどで終わった。

 グリーは、完全オンライン総会にどのような姿勢で臨んだのか。広報担当者は「株主に誠実に向き合い、取締役が説明義務を果たすように運営した。株主が回答に納得できなければ再度質問してもらうことも可能だ」と述べ、株主とのコミュニケーションで問題はないと強調した。今後も原則として完全オンラインで総会を開催していく方針だ。

 ▽真剣討議に水差す?

 近年、株主総会では投資ファンドなど「物言う株主」の存在感が高まり、株主自らが取締役選任や定款変更を求める「株主提案」を出す動きが活発化している。投資家側には完全オンライン化で、総会を真剣討議の場にしようとする流れに水を差されるのではないかとの懸念がある。

 「不祥事が発生した場合など議論を呼ぶ状況では、会社と株主の有意義な対話を妨げる懸念がある」。米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、6月の株主総会で完全オンライン総会を可能とする定款変更を議案にした三井住友フィナンシャルグループや、企業コンサルティングのアイ・アールジャパンホールディングスの株主に対し、反対を推奨した。

 「投資家に反対が広がるかもしれない」。ISSの動きを把握したアイ・アールジャパンの担当者は急きょ、主要株主の海外機関投資家10社程度に連絡。ウェブ面談で「オンライン総会は株主の質問や経営陣の対応が全て記録できるため、公明で公正だ」と説得した。

 その結果、総会での定款変更への賛成率は89・5%に上った。アイ・アールジャパン社長室の笹岡武史室長は「株主の権利をゆがめる恐れはないとしっかり説明したことが理解された」と振り返る。

 ▽増える対話機会

 完全オンラインの総会は、新型コロナウイルス流行などを背景に今年6月、改正産業競争力強化法が成立して可能になった。株主がネット経由で参加できれば、東京など都市部の株主に事実上限られていた出席機会が地方に拡大する点で意義も大きく、多くの株主に経営陣と対話する機会が生まれることになる。

 ヤフー親会社のZホールディングス(ZHD)は昨年と今年6月、対面とオンラインを併用するハイブリッド型で総会を開いたところ、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県を除く地方株主の比率が昨年は17%、今年は37%に増えた。東京会場への出席のみだった2019年は8%だった。

 ZHDも来年6月には完全オンラインで総会を実施する予定だ。株式企画部の尾崎太部長は「オンライン総会は株主と対話する機会が一気に増える。(透明性の観点など)投資家の懸念に真摯に対応しながら広めていきたい」と話している。

2021/10/21
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