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 NTTドコモ通信障害のイメージ
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 NTTドコモ通信障害のイメージ

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 NTTドコモで14日に起きた通信障害は、単なる電話機能を超え、決済や交通、物流と社会インフラに幅広く支障が及び、影響解消まで29時間を費やす深刻な事態となった。電話がつながりづらい状況が続く中での「復旧」発表が勇み足となり、混乱に拍車を掛けた。

 ▽誤算

 異変は14日午前、タクシーや自動販売機に搭載された電子決済用通信機器の位置情報を処理するネットワーク工事中に発生した。位置情報を古いサーバーから新しい設備に移そうとした際、海外約70カ国にある自販機などの情報を正しく受信できなかった。

 ドコモは移行作業の継続を諦め、古いサーバーに位置情報を戻し始める。作業対象の通信機器は数百万台。通信回線に過度な負荷を掛けないよう、まずは20万台の情報を戻そうとしたが、それでも処理しきれなかった。同社幹部は「処理能力を見切ることができなかったのが反省点だ」と誤算を悔やんだ。

 ▽圏外

 障害は午後5時ごろ表面化した。自販機などの通信機器と携帯電話は同じ回線を使っている。古いサーバーが十分に働かず、自販機などから位置情報が繰り返し送信された結果、回線が混み合って携帯電話が通じにくくなった。「このままでは通信網全体が危なくなる」。ドコモは午後5時40分ごろ、位置情報の送信を全国で制限する措置に踏み切った。

 位置情報は携帯電話からも自動的に送信されている。送信制限により、携帯端末が「圏外」表示となってダウンする状況が全国に広がった。制限を終了したのは障害発生から3時間後の午後8時前。この間、通話やインターネットを完全に使えなくなった利用者は約200万人(ユーザー)に上った。ドコモから回線を借りている格安スマートフォン事業者の顧客にも影響は及んだ。

 ▽遅れ

 事態はこれで収まらなかった。ドコモは送信制限を終えた午後8時をもって「復旧」と発表したが、その後も、ネット上には「いまだに圏外」「全然復旧していない」と困惑する書き込みが相次いだ。

 当時、ドコモの広報担当者は共同通信の取材に「障害は復旧したが、回復後に電話を使おうとした人が増えてつながりにくくなっている」と説明していた。だが実はこの時点でも、障害の発端となったネットワーク工事が続いていたことが、その後明らかになる。

 「復旧」発表を受け、待ちわびていた人の電話利用が急増。ネットワーク工事に伴う位置情報の通信も重なって、回線は極度の混雑に陥った。

 主流の第4世代(4G)移動通信システムと高速大容量の第5世代(5G)が正常化したのは翌15日の午前5時すぎ。「ガラケー」と呼ばれる従来型携帯の第3世代(3G)回線を含め全面復旧したのは15日午後10時で、障害発生から29時間がたっていた。3Gの遅れは、3G回線を使う自販機などの位置情報を移す作業に時間がかかったためで、4Gや5Gより復旧作業を後回しにしたわけではないという。

 先走った「復旧」発表で混乱を招き、情報発信に課題を残したドコモ。田村穂積副社長は「今後は誤解がないようにし、周知方法も検討していく」と反省を口にした。

2021/10/19
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