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原油高騰対策 家計負担2万8千円増も
 燃料コスト、産業に打撃
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 原油価格高騰による主な影響
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 原油価格高騰による主な影響

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 原油価格高騰による主な影響

 原油価格高騰の長期化への懸念が強まっている。燃料、原材料コストを通じて企業や農漁業者の収益を圧迫するほか、家計負担が年2万8千円程度増えるとの試算もある。政府は関係閣僚会議を開いて対応策の検討に乗り出したが具体策は乏しく、19日公示の衆院選に向けた国民や関連業界へのアピールの狙いもありそうだ。

 ▽転嫁できず

 「水揚げが伸び悩む中での(燃油の)値上がりは厳しい」。不漁が懸念される状況での二重苦に、サンマ漁の関連団体幹部は声を落とす。水産庁によると、沿岸漁船漁業の燃料費は支出全体の2割弱を占める。国と漁業者で積み立てた資金から一部を補填する制度もあるが、過去の燃油価格の高騰時には出漁取りやめに追い込まれるケースもあった。

 農業でも冬に向け、野菜などのビニールハウスで温度を保つ燃料費が重くのしかかる。

 タクシー大手の日本交通では、燃料の液化石油ガス(LPG)が昨年に比べて2割程度値上がりした。担当者は「運賃に転嫁することができず、収益を圧迫している」と話す。配達にトラックなどを使う日本郵便は、ガソリン価格上昇がコストアップ要因になる。

 100円ショップのセリアも「長期化すれば(石油を原料とする)プラスチック製品に影響が出る」(担当者)と警戒する。過去には100円の売値を維持するため、商品の容量を小さくしてプラスチック使用量を減らしたこともあるという。

 ▽消費税1・7%分

 第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストの試算によると、原油先物価格が1バレル=80ドル程度で推移した場合、家計負担は2021年度後半からの1年間で2万8千円程度も増加。90ドル程度なら3万3千円増になるという。

 原油が高止まりすればガソリンや電気、ガス代だけでなく、原材料費や物流コストの押し上げにより、幅広い商品やサービスに転嫁される可能性もある。80ドル台の水準について、永浜氏は国内から海外への所得流出が21年度に4兆8千億円生じることになり「消費税率を1・7%引き上げるのと同程度の負担増を意味する」と指摘する。

 岸田文雄首相は18日、松野博一官房長官に対し関係閣僚と連携して「影響を受ける関係業界に、必要な対応を機動的に実施していく」よう指示を出したが、産油国への増産の働き掛けや、業界支援などの実効性は不透明だ。

2021/10/19
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