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サッカー界で食料支援の輪
 J2金沢、選手が発案 フードバンクへ寄贈
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 Jリーグ フードドライブを実施した主なクラブ
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 ピッチの外で何かできることは-。サッカー選手の思いから支援の輪が広がっている。J2金沢は昨年から、生活困窮者らに食料を無償提供する「フードバンク」への積極的な寄贈を開始。発案者のDF広井友信選手は「普段はクラブと家を行き来するだけの狭い世界だったが、社会ともつながっていける実感を得られた」と充実感を口にする。

 新型コロナウイルス禍に見舞われた昨春、報道でフードバンクの在庫減少を知った。食料の受け取り手は、ひとり親世帯や、無料や低額で食べられる「子ども食堂」だ。36歳の自身も3児の父で「子どもが、おなかいっぱいご飯を食べられない現状はつらい。何かできるんじゃないか」と、かき立てられた。

 相談を受けたクラブのホームタウン推進室の灰田さち室長は「選手から自発的に声を掛けてもらえることがなかったので、うれしかった」と振り返る。すぐに話し合い、行動へ移した。まずは7選手が試合勝利数に応じてお金を出し合い、昨年7月から毎月、NPO法人「いしかわフードバンク・ネット」へ寄贈を始めた。

 同団体によると昨春はコロナの影響で食品を集めるイベントなどが制限され、在庫がほぼ底を突いたという。金沢からの支援などで難を逃れ、事務局長の宅本門示さんは「選手からの働き掛けがあって認知度の高まりがあった。本当にありがたかった」と感謝する。

 サポーターの協力を得てスタジアムに食品を持ち込んでもらう「フードドライブ」も展開。広井選手がチーム全体に呼び掛け、今季からは、ほぼ全選手が活動に参加。パートナー企業の賛同も得て、みるみる輪が広がり、ことし9月までに約3トンの飲食料品を寄贈してきた。

 今後も「キッズスマイルプロジェクト」と銘打って支援だけにとどまらない交流を継続していく方針で、灰田室長は「子どもたちの幸福度ナンバーワンの地域にするために、どんどん発信していきたい」と精力的だ。

 9月末、Jリーグが定期的に行う社会連携活動の勉強会で、一連の取り組みが題材となった。昨季引退し、ゲスト参加した元日本代表MFの中村憲剛さんは「サッカー以外でも誰かの役に立てるのは、すごく大きいこと。理想型で最高。全クラブがやればいいぐらいだと思う」と称賛した。

 これまでもJ1名古屋やJ2甲府、京都などがフードドライブを実施。金沢の事例を受けてさらなる広がりも期待され、Jリーグ社会連携室の鈴木順室長は「これをきっかけに(全クラブの)57通りできれば、素晴らしい風景が見られると思う」と願った。

2021/10/19
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