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 バイデン米政権の対北朝鮮政策に手詰まり感が強まっている。朝鮮半島の非核化を目指し、北朝鮮に無条件対話を呼び掛け続けているが、無視されたまま。米国が制裁を維持していることや、北朝鮮が合意破棄を繰り返したことで深まった相互不信が背景にある。制裁を科して譲歩を待つ-。バイデン政権の政策は、成果が上がらなかったオバマ元政権の「戦略的忍耐」への逆戻りだとの批判も広がっている。

 ▽停滞

 「足踏み状態だという印象を与えたくない。日韓や関係国と活発な外交を続けている」。米国務省のプライス報道官は14日の記者会見で強調した一方、北朝鮮から全く反応がないことを認めた。

 バイデン政権は、金正恩朝鮮労働党総書記とのトップ会談で事態を動かそうとしたトランプ前大統領の手法と決別。実務者協議を積み重ねる「調整された現実的なアプローチ」で外交解決を目指すが、停滞感は鮮明だ。

 北朝鮮が誘いに乗らない理由について、米シンクタンク「CNA」のケン・ゴース敵対国分析局長は、米国が制裁解除する意思を示していないからだと解説する。米国には、制裁逃れを繰り返して核開発を続けてきた北朝鮮への疑心を拭えず、制裁解除に踏み込めない事情もある。

 ▽弱み

 さらに状況を困難にしているのが、国連安全保障理事会の常任理事国である中国やロシアと米国との激しい対立だ。

 オバマ元政権時は、温度差はありながらも最終的には中ロと折り合い、対北朝鮮制裁決議の採択にこぎ着けたが「今は安保理が一致して制裁を強化できる状態にはない」(国連担当記者)。

 国際社会による北朝鮮への圧力強化は、米国にとって最大の交渉材料。安保理の機能不全でその手を封じられた米国の弱みを見透かすように、北朝鮮は9月に短距離弾道ミサイルや、新開発の極超音速ミサイルだとする兵器の発射実験をした。

 ▽疑念

 金正恩氏は「敵対的でないと信じるに足る行動の根拠は一つもない」とし、米国に疑念の目を向ける。米政権は人道支援策が交渉の呼び水になることを期待するが、対話機運を生み出す起爆剤にはなっていない。

 北朝鮮が高い関心を示す制裁緩和に踏み切れば、米議会で与野党から弱腰外交と批判されるのは必至だ。政治的なリスクを負ってでも対話のテーブルに着かせるか。それとも北朝鮮の軍備増強を座視するのか。バイデン政権の選択肢は多くない。(ワシントン共同=高木良平)

2021/10/18
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