プライムニュース
国内外最新ニュースの核心に迫る

  • 印刷
 G20が示す世界経済リスク
拡大

 G20が示す世界経済リスク

 G20が示す世界経済リスク

 G20が示す世界経済リスク

 20カ国・地域(G20)が世界経済の現状に苦慮している。新型コロナウイルスの打撃から抜けだそうとするところで思わぬ物価高などのリスクに直面。各国は悪化した財政立て直しのため、多国籍企業や富裕層への課税を強化し、所得の再分配政策への転換を目指すが、骨抜きとなる懸念は拭えない。

 ▽不確実性

 米首都ワシントンで13日開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議。共同声明は「世界経済の回復は強固なペースを継続している」としたが、新型コロナの変異株拡大などのマイナス要因も列挙。物価高のインフレが長引くなどした場合は中銀が対処すると強調した。

 世界経済の下振れ感は既に鮮明となっている。国際通貨基金(IMF)は2021年の世界経済の成長見通しを0・1ポイント下方修正して5・9%とし、「勢いが弱まった」と指摘。日本は0・4ポイント、米国も1・0ポイントそれぞれ引き下げ、「インフレの先行きに不確実性がある」と警戒感を示す。

 ▽後退

 「民主主義が国民のために成果を上げられるようにするべきだ」。イエレン米財務長官は今回の会議で繰り返し訴えた。

 減税と競争を促したトランプ前政権から一転、歳出拡大と増税による「大きな政府」を打ち出すバイデン政権。会議で支持を確認した国際法人税改革は税収増にもつなげたい米国が主導し、約100年ぶりの改革に成就した。だが、再配分政策が国内で実を結ぶかはなお予断を許さない。

 総額3兆5千億ドル(約397兆円)の歳出法案は議会で2兆ドル前後に縮小される方向で、富裕層増税なども当初構想から後退。ガソリンや卵といった身近な商品が値上がりする中で、むしろ低所得者層ほど打撃を受ける事態に陥っている。

 ▽トリクルダウン

 富裕層が潤えば低所得者層にも恩恵が行き渡る-。日本でも、富が滴り落ちる「トリクルダウン理論」からの決別を与野党が競い始めている。岸田文雄首相に近い与党税調幹部は国際法人税改革が、分配を重んじる岸田政権と「同じ方向を向いている」と胸を張る。

 だが具体策は見えず、足元では輸入品の価格上昇で家計の負担が増加。世界各地で「コロナ前からあった格差」(イエレン氏)にインフレがさらなる影を落とす。(ワシントン、東京共同=金友久美子、田嶋啓人)

2021/10/15
もっと見る
 

天気(12月3日)

  • 14℃
  • 7℃
  • 20%

  • 14℃
  • 1℃
  • 50%

  • 14℃
  • 6℃
  • 20%

  • 14℃
  • 4℃
  • 20%

お知らせ