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コメ価格下落 新米需要、回復見通せず
 作付け転換も価格維持限界
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 コメ相対取引価格の推移
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 コメ相対取引価格の推移

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 2021年産の主食用米は飼料用などへの大規模な作付け転換を全国で進めたにもかかわらず、新型コロナウイルス禍が続く中で需要の先行きが見通せず、主要銘柄で生産者に仮払いする概算金の減額が相次いだ。値下がりは消費者に恩恵となる一方、外食を中心に需要の早期回復は見通せず生産者の収入減は避けられない。作付け転換で供給を絞り、米価維持を図る現行政策の限界も鮮明になっている。

 ▽悪循環

 「在庫が積み上がった上に新型コロナの収束も見通せず、明るい材料がない」。全国農業協同組合連合会(JA全農)の青森県本部の担当者は、概算金を大幅減額した理由を話す。外食向けが中心の主力銘柄「まっしぐら」で、目安額を約3割引き下げた。

 農林水産省は21年産の需給バランスを保つため、計3400億円もの補助金を計上し、コメ産地に過去最大規模の作付け転換を奨励。6月末時点の集計では20年産から6万2千~6万5千ヘクタールの減少を見込み、コメ余りによる値崩れを回避できるとみていた。

 しかし、コロナ禍で在庫の負担が増しているJA側には「前年産の消費が進まず、新米の出回りがずれ込んでいく悪循環が続き、販売の見通しが立てにくい」(東北地方の県本部)と厳しい声が目立つ。農水省は、21年7月から1年間の需要量を前年比1万トン減の703万トンと見込むが、産地からは「見通しが甘い」との指摘が相次ぐ。

 ▽任せきり

 コメ離れに歯止めがかからない中、販売をJAに依存する生産者側の意識改革を訴える声も上がる。新潟市の「木津みずほ生産組合」は収入を安定させるため、年間に出荷する約100トンのほとんどを農協を通さず、自ら販路を築く。坪谷利之代表は「農協に任せきりで、概算金が下がってから不満を訴えても遅い」と指摘した。

 農水省は22年産についても、コメ余りを回避するための生産量の目安を来月に示すが、生産現場や消費の実態を踏まえなければ、21年産の二の舞いになりかねない。東大大学院の鈴木宣弘教授(農業経済学)は、現行の枠組みで「概算金が過度に下がれば、コメ専業の大規模農家ほど経営がもたなくなる」と指摘。需要拡大やコスト削減に取り組む農家が生産を続けられるよう、国が目標となる価格水準を示すことも検討すべきだとした。

2021/9/16
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