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米中摩擦 米中通商、人権で複雑化
 首脳会談模索も解決見えず
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 米中の通商対立を巡る経過
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 米中の通商対立を巡る経過

 米中の通商対立を巡る経過

 米中の通商対立を巡る経過

 バイデン米大統領の就任から8カ月近くが経過した。トランプ前政権時代から続く中国との通商対立は、中国新疆ウイグル自治区の人権問題も加わり、一段と複雑化。両国は10月末の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)での対面の首脳会談を模索しているが、解決の糸口は見えていない。

 ▽対抗

 「米国の労働者や農業者を傷つける不公正な貿易慣行に対抗するため、大統領は常に関税を含むすべての措置を準備している」。サキ大統領報道官は8月上旬の記者会見で、こう強調した。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、米政権は今秋まで制裁関税を含む対中通商政策の点検作業を行う見込み。だが作業の進捗状況を問われると「いつ終わるかの見通しはない」とかわした。

 米中の通商対立は2018年夏に本格化した。知的財産権侵害などを理由にトランプ政権が制裁関税を発動すると、中国も報復関税で対抗。20年1月には中国による米産品の巨額購入を盛り込んだ第1段階合意に達し、一部の制裁関税の税率を下げたが、その後は膠着状態が続き、トランプ前大統領による制裁は今も残る。

 ▽不満

 米産業界からは対立が続く現状への不満も出ている。米国商業会議所など複数の業界団体は8月、米通商代表部(USTR)のタイ代表らに「米国の利益を損なう関税を取り除くべきだ」と訴える書簡を送った。通商関係者は背景を「両国の合意によって増えている米国産品の輸出が、対中関係悪化で減ることへの懸念がある」と解説する。

 制裁関税の行方について、米ブルッキングズ研究所のデビッド・ダラー上級研究員は「関税は米国の企業や消費者を苦しめているが、その影響は小さい。バイデン氏は中国に弱腰と見られないためにも、関税をそのままにしておく可能性が高い」との見方を示した。

 一方、中国の今年1~8月の米国からの輸入額は前年同期と比べて約50%も増えた。第1段階合意に基づき、大豆など米農産品の大量購入を進めているとみられる。

 ▽分野拡大

 ただ対中強硬姿勢を続けるバイデン政権を前に、習近平指導部も歩み寄りを見せない。今月上旬に開いた両首脳の電話会談でも進展は見えなかった。

 「人為的なデカップリング(切り離し)は利益をもたらさない」(習国家主席)と、米国をけん制。米国へのデータ流出を警戒し、外国市場に上場する中国企業への監視を強化。米中の摩擦は、モノの貿易から国境をまたぐデータ流通の分野へ拡大している。(ワシントン、北京共同=建部佑介、竹内健二)

2021/9/15
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