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首相会見 「死に体化」最後まで後手
 退陣後へ影響力行使躍起
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 退陣表明以降の首相の動き
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 退陣表明以降の首相の動き

 退陣表明以降の首相の動き

 退陣表明以降の首相の動き

 菅義偉首相が退陣意向表明後、初めての記者会見に臨んだ。新型コロナウイルス対策への専念を改めて退く理由に挙げたが、「レームダック(死に体)化」により政治空白を生んでいる形だ。感染拡大などに対応する追加経済対策の遅れは必至で、最後まで後手だとの批判は免れない。一方、退陣後を見据え「ポスト菅」レースでの影響力行使に躍起となっている。

 ▽妨害

 「いま首相としてやるべきことはこの危機を乗り越え、安心とにぎわいのある日常を取り戻す道筋を付けることだ」。退陣に関し、首相は9日の会見でこう強調した。

 首相は3日、自民党総裁選とコロナ対応の両立は不可能と説明。「感染拡大防止に専念したい」として退陣意向を示した。だがこの1週間の動きだけでも「専念どころか、迅速な政策展開を妨害している」(立憲民主党幹部)と見る向きは強い。

 一つは追加経済対策だ。首相は6日、二階俊博幹事長と会談し、次期政権がまとめるとの見通しを伝達。本来は早急に骨格を固め、次期衆院選後、2021年度補正予算を速やかに成立させて実行に移す段取りだった。

 新内閣発足は10月上旬の見込みだ。衆院選は11月にずれ込むとの指摘もある。安倍前政権下の14年12月の衆院選後には、予算案の閣議決定は15年1月へ持ち越され、3月末の暫定予算成立でしのぐ事態に陥った。現状では今回も、22年度予算案の年内編成は「ぎりぎり間に合うか」(政府関係者)の瀬戸際となりかねない。政治空白による追加経済対策の遅れは、今後のコロナ対応に影響を与える可能性がある。

 ▽異例

 終焉を待つ首相の現状を象徴するのは、それだけではない。首相がこだわったワクチン普及を見据えた行動制限緩和策の発表。官邸筋は、具体的にどう実行するかは「次期政権次第だ」として「丸投げ状態」を認める。

 内閣の死に体化の影響が明白になった例としては、08年当時の福田康夫首相がある。福田氏は退陣表明後、日本開催で調整していた日中韓首脳会談を延期。政治空白が影を落とした。

 菅首相はこれを意識してか、9月下旬に訪米する方向で調整する。退陣直前の外遊は異例で、何とか存在感を示したい思惑がある。9日の会見でも「首相の冒頭発言で、退陣に関する詳細な説明は避ける」(周辺)方針で臨んだ。

 ▽対抗心

 首相がとりわけ熱い視線を向けるのは総裁選だ。「次は河野氏だろう」。周囲にこう語り、目をかけてきた河野太郎行政改革担当相の選出に期待を寄せた。自身に近い無派閥議員グループ「ガネーシャの会」にも、水面下で河野氏支持を働き掛けた。

 首相は石破茂元幹事長と河野氏の「タッグ」実現への調整にも意欲を示しているとされる。小泉進次郎環境相と4日に衆院議員宿舎でひそかに会った際も、河野、石破両氏の連携が話題になったもようだ。

 安倍晋三前首相は高市早苗前総務相を支援。石破氏とは対立関係にある。関係者によると、菅首相には、政権存続に協力的でなかったとの見方がある安倍氏や麻生太郎副総理兼財務相への「対抗心」が感じられるという。官邸筋は最近の首相の様子をこう表現した。「政局を動かそうと裏で力を注いだ官房長官時代に戻ったかのようだ」

2021/9/10
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