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 新型コロナワクチンの接種完了者の割合
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 新型コロナワクチンの接種完了者の割合

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 新型コロナワクチンの接種完了者の割合

 世界銀行グループの国際開発協会(IDA)が最貧国を支援する資金を調達するため過去最大の増資に乗り出す。新型コロナウイルス禍が続く中、途上国はワクチン接種もままならず、先進国との格差は広がる一方だ。取り返しのつかない「不平等な爪痕」が残るとの危機感が世銀グループを動かしている。

 ▽デフォルト

 IDAの支援対象国のうち過半数の39カ国を占めるアフリカ地域。新型コロナの大流行で、人命の喪失だけでなく、経済破綻にも直面している。

 「経済を安定させ、これまで以上に多くの人々を貧困から救う」。8月下旬、ザンビアの首都ルサカで行われた新大統領ヒチレマ氏の就任式。大統領選で現職を破ったヒチレマ氏が最優先課題に掲げたのは財政再建だ。

 ザンビアはインフラ整備のために積極的な借り入れを続け、対外債務が膨張。コロナ禍で経済活動が滞り、昨年11月には支払期限を迎えた国債の利払いができず、債務不履行(デフォルト)状態に陥った。物価が高騰し国民の不満が高まったことが政権交代を後押ししたとみられている。

 ▽切り札不足

 ただコロナ対策の切り札であるワクチンの普及はアフリカ全体で遅れ、ザンビアも8月末時点で人口の3%相当しか接種できていない。経済活動の早期正常化が期待できず、国際通貨基金(IMF)の予測では同国の今年の実質成長率は0・6%と低調で見通しは暗いのが現状だ。

 IMFのギータ・ゴピナート経済顧問兼調査局長は7月の最新分析で、世界経済の特徴を「さらに進む分断」と指摘した。今年の世界の成長率は6%と前回分析と変わらなかったが、先進国が改善する一方、新興・途上国が下方修正となり明暗が分かれたからだ。

 ワクチン接種の差が影響しているのは明白だ。IMFによると、先進国では7月19日時点で人口の約40%が接種を終えていたが、新興国では約11%、低所得国では約1%にとどまっている。

 ▽飢餓増大

 国連機関の世界食糧計画(WFP)などは世界人口の1割に当たる最大8億1100万人が昨年、栄養失調状態だったと推計。飢餓や貧困がすぐそこに迫る。グローバル化が進み、途上国の不況や感染拡大は先進国経済も揺るがす恐れがある。

 国連幹部は「急速に向かう『分岐する世界』は、全ての人にとっての破滅だ」と格差拡大に警鐘を鳴らし、「不平等ウイルス」への国際的な対抗を訴える。(ナイロビ、ワシントン共同=菊池太典、金友久美子)

2021/9/9
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