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 戸籍の氏名などの記載例。「義太郎」に読み仮名は付けられていない(法務省のウェブサイトより)
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 戸籍の氏名などの記載例。「義太郎」に読み仮名は付けられていない(法務省のウェブサイトより)

 戸籍の氏名などの記載例。「義太郎」に読み仮名は付けられていない(法務省のウェブサイトより)

 戸籍の氏名などの記載例。「義太郎」に読み仮名は付けられていない(法務省のウェブサイトより)

 上川陽子法相は7日、戸籍の氏名に「読み仮名」を記載する検討を法制審議会(法相の諮問機関)に諮問すると明らかにした。出生届には「よみかた」欄があり、パスポートはローマ字表記のため、戸籍への記載も簡単な話のようにみえるが、専門家が議論する背景には一つの漢字に読み方が複数ある日本特有の問題がある。「キラキラネーム」をどう扱うかなど、議論は多岐にわたる。

 ▽統一的

 2007年、富山県の自治体に提出された出生届には「稀星」という名前に「きらら」という読み方が付いていた。自治体側は提出した両親に再考を促したが、別の自治体では受理された。出生届の読み方は住民基本台帳の情報把握のためで、戸籍には記載されない。対応は自治体によって分かれ、担当者によって異なる場合もあるという。

 法制審での議論の結果によっては、国として統一的な基準を示すことにつながる。現段階では(1)公序良俗に反しなければ可能とする(2)音訓(読み方)や字義(漢字の表す意味)との関連性を求める-の2案が挙がっており、将来的にキラキラネームの一部が制限される可能性も考えられる。

 音読みや訓読みがある日本語はさまざまな読み方が可能なため、一つに定める必要があるとの声もある。法務省の研究会によると、漢字がある他国では「一字一音」が原則。漢字が決まれば読み方も決まる。漢字とハングルを併用する韓国は「家族関係登録簿」の姓名欄に両方を併記している。

 ▽哲学的

 戸籍への記載が決まった際、1億2千万人からどのように収集するのかも法制審で議論される。

 一定の届け出期間を定めて義務とする案や、自治体が既に把握している分を職権で記載する案が候補とされている。いずれも事務量は膨大。後者の場合、出生届は戸籍に載らないと思っていた人も多く、勝手に決められたと反発されないよう意向確認が求められる。

 読み仮名を変更する際の手続きを議論する必要もある。現在は氏名を変更したい場合、多くは家庭裁判所の許可を得て改名を届け出る。読み仮名の変更も同様にするとしても、今後は氏名を変えずに読み仮名だけを変えたいと申し出るケースもあり得る。

 ほかにも、例えば同じ親族の「山崎」で、読み仮名の希望が「やまざき」と「やまさき」に分かれた場合はどう扱うのかという問題もある。

 法務省幹部は「戸籍法上で読み仮名は氏名の一部なのか、それとも別物かを検討する必要もある。突き詰めていくと、名前とは何かという哲学的な話になってくる」と話す。早ければ24年にも法制化は実現するが、議論は難解になりそうだ。

2021/9/8
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