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 【パリ、ブリュッセル、ベルリン共同】米英豪3カ国の新たな安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」創設と、米英によるオーストラリアへの原子力潜水艦導入支援が決まり、フランスはオーストラリアとの潜水艦共同開発計画を破棄された。フランス政府は米豪に激しい怒りを示し、バイデン政権発足で改善が見込まれた米仏関係は「外交危機」(ルモンド紙)に陥った。

 波紋は欧州連合(EU)にも及び、アジア戦略で米豪との連携を重視する欧州各国に大きな困惑が広がった。

 「決定はトランプ氏の行為と非常に似ている」。フランスのルドリアン外相は16日、同国がオーストラリアに技術協力し潜水艦12隻を建造する計画の破棄を強く非難。米国第一主義で関係悪化を招いた前米大統領まで引き合いに出した。

 規模の大きさから「世紀の契約」と呼ばれたオーストラリアとの計画に、ルドリアン氏は前職の国防相時代から深く関わった。それだけに不快感は強く「背後から刺された」とも表現。フランスメディアは「屈辱」と大々的に報じた。

 EUでは既に、バイデン政権の米軍アフガニスタン撤退を巡る混乱を契機に、欧州独自防衛に向けた議論が活発化。けん引役を務めるフランスは16日、外務・国防両相の共同声明で「欧州の戦略的自立に取り組む必要性が強まった」と訴えた。

 EUのボレル外交安全保障上級代表は16日、ブリュッセルでの記者会見で「フランスの失望を理解する」と寄り添った。

 ただ中国をにらんだインド太平洋戦略を同日発表したEUとしては、米豪との関係悪化は避けたいのも本音だ。ドイツはインド太平洋地域に派遣したフリゲート艦がオーストラリアにも寄港予定。来年は両国空軍の共同活動も計画する。

 またロシアを脅威と見なす東欧諸国は米国の協力が頼み。リトアニアは台湾との関係強化で中国の圧力も受け始めた。ボレル氏は「米国とは(バイデン)新政権下で関係が大きく改善している」と冷静な対応を訴えた。

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