「成人の日」を前にした10日、兵庫県の播磨町と稲美町で成人式が開かれた。同一会場での時間差開催などを通じて、新型コロナウイルスの感染防止が図られた。鮮やかな振り袖やはかまに身を包んだ新成人は、再会した友人と門出を祝った。
播磨町の中央公民館(東本荘1)であった式では、来賓席の間に感染防止の仕切り板が設置された。中学校区ごとに2回開かれ、254人が出席。清水ひろ子町長は式辞で「人として美しくたくましく、輝きながら時代の先端を歩んで」と呼び掛けた。
新成人を代表し、神戸学院大2年坂下(さかした)竜馬さん(20)と京都大学2年笹谷亮太さん(20)が登壇。「本当に過酷な一年となったが、たくさんの方々に支えられて無事に今日という日を迎えられた」「これからは一人の大人として自らに誇りと責任を持って行動する」などと表明した。
稲美町の式典は、コスモホール(同町国安)であり、新成人242人が出席。感染対策として会場の入り口を中学校別にし、前後左右の座席を1席ずつ空けた。
古谷博町長は祝辞で「式を延期した都市もある。感染しない、させないということを念頭に置いてほしい」と呼び掛けた。新成人を代表して式実行委員長の沢田昴樹(こうき)さん(20)が「行動に責任を持って前進したい」と決意を述べた。
短期大学2年の女性(20)は「式で集まることが不安だったけど、友達の顔を見て安心した。開いてもらったことを感謝したい」と話した。(笠原次郎、門田晋一)
