兵庫県稲美町岡を走行中、十七丁の案内標識に目が留まった。ローマ字で「Juhitcho(じゅうひっちょう)」と記し、七は「ひち」と読むようだ。「じゅうしち」や「じゅうなな」でないのはなぜ?
十七丁自治会の西川知一会長(70)に尋ねたが、「気にしたことがなかった」と首をかしげる。町立郷土資料館に確認すると、「播州弁で、七は『ひち』と発音するからでしょう」と担当者。文献はないが、一帯では17世紀後半、計17丁(町、約17ヘクタール)の田んぼが完成し、方言で表した広さが地名に受け継がれたのではと推測する。
でも、同町内にある地名「七軒屋」は「しちけんや」。「ひち」と読まない理由を尋ねたが、「分かりません」と返ってきた。
七(しち)面倒な質問をしてしまっただろうか。(門田晋一)
