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新型コロナウイルス感染症の対応について語る佐野秀・救命救急センター長兼救急科部長=加古川市民会館
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新型コロナウイルス感染症の対応について語る佐野秀・救命救急センター長兼救急科部長=加古川市民会館

 兵庫県の新型コロナウイルス感染症拠点病院として重症患者らを受け入れている県立加古川医療センター(加古川市神野町神野)の医師が12日夜、東播磨、北播磨圏域の医療・福祉関係者に対し、現場の切迫した状況を報告した。原田俊彦院長は11日までの累計で166人に上る入院患者数に比べ、病床やスタッフが不足したことに言及し、「防戦一方の戦い。現場は疲弊している」と指摘。現状について「(流行の)第2波が終わる前に第3波が来ている状況だ」と危機感をあらわにした。(門田晋一)

 同センターは、感染が広がり始めた3月11日に感染患者の受け入れを開始。4月には県が拠点病院に指定した。今月11日までの入院患者は累計166人。うち32人が重症で、21人が死亡したという。

 加古川市民会館(同市加古川町北在家)であった医療・福祉関係者との「地域医療連携会議」には、オンラインを含め約100人が参加。原田院長は、感染症の専用病床は当初8床しかなかった上に未使用で、「感染症内科と呼吸器内科の担当はいずれも非常勤の医師が1人ずつ。体制はとても脆弱(ぜいじゃく)だった」と明かした。感染拡大後は一般病棟の病床も転用。院内の導線を分けたり、状況に応じた防護具の使用を徹底したりといった対策に取り組んできたという。

 岩田幸代・院内感染症対策委員長兼循環器内科部長は、PCR検査で陰性の判定だったとしても、体内のウイルス量が少ない場合や、検体の採取がうまくできていない可能性があるとし、「新型コロナの陰性証明にはならない」と強調した。同検査は熟練した臨床検査技師が必要で、技師の疲弊も招いた状況について説明。ただ、現在は全自動遺伝子解析装置「フィルムアレイ」を使い、技師が不在でもできる検査を取り入れ始めたことを紹介した。

 また岩田医師は、他の医療機関に対し「(同センターからの)患者の転院や外来診察で協力してほしい」と訴えた。

 佐野秀・救命救急センター長兼救急科部長は、救命救急の最前線の状況について報告。救命救急センターが受け入れた患者のうち、人工呼吸管理が必要な患者の約半数が死亡したとし、「重症化で治療は困難になる」と警鐘を鳴らした。新型コロナ対応のため、救命救急センターの病床を約70%削減していることでコロナ以外の救急患者が受け入れられず、東播磨、北播磨圏域の域外搬送が増加していると指摘。「救命救急センターの本来の役割を果たすため、県などに働き掛けたい」と話した。

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