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伐採直前のクスノキを見上げる児童=平岡小学校
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伐採直前のクスノキを見上げる児童=平岡小学校
伐採直後のクスノキの断面=平岡小学校
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伐採直後のクスノキの断面=平岡小学校
旧校舎の時代から生い茂っていたクスノキ(平岡小学校提供)=平岡小学校
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旧校舎の時代から生い茂っていたクスノキ(平岡小学校提供)=平岡小学校
クスノキに宛てて児童が書いたメッセージ=平岡小学校
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クスノキに宛てて児童が書いたメッセージ=平岡小学校

 兵庫県加古川市平岡町高畑の平岡小学校で128年以上、背を伸ばし続けてきたクスノキ。同校に生えていた計18本のうち、高さ約15メートルの2本が9月下旬に根元まで伐採され、8本は木の幹を残すだけになった。児童が別れを惜しんで寄せたメッセージには、クスノキと共に歩んだ歴史がしたためられていた。(千葉翔大)

 クスノキは主に校庭の北側と東側に群生。緑色の葉が連なる姿は、地域の住民から「クスノキが見えたら平岡小だ」と言われたほどだった。同校の記念誌によると、少なくとも1892(明治25)年から成長していたとみられる。

 児童は木陰で休み、木の裏でかくれんぼした。クラス写真は、クスノキと納まるのが定番。市原典子校長は「葉が生い茂ったクスノキは、平岡小のシンボルだった」と振り返る。

 一方、数年前からクスノキに関する苦情も寄せられるように。枝が伸び、校庭に沿って立つ電柱に絡まったり、葉が大量に落ちたりしたためだ。その上、同校の北側には国道2号、東側には明姫幹線に抜ける南北の市道が延びている。道路を行き交う路線バスに、枝がぶつかることもあった。

 同校は今年4月、市や学校運営協議会と対策の話し合いを始めた。「災害への備えや地域の安全確保が大切。苦渋の決断だった」と市原校長。4カ月の議論の末、切ることを決めた。

 夏休み明けの8月下旬。5、6年生の「計画委員」を中心に、クスノキへの寄せ書きを企画した。全校児童501人が、クラス単位で思い思いのメッセージを画用紙に貼り付けた。

 計画委員長の杉森翔君(12)は、伐採直前のクスノキを前に「ブランコからクスノキまで、友達と靴を飛ばし合った。葉っぱが無くなったクスノキを想像できない」と話した。寄せ書きには、2年の男児が「ぼくは(クスノキに止まった)セミをたくさんとりました」と書き、6年の男児は「ボールを当ててしまってごめんなさい。128年間お疲れさまでした」。

 惜しむ声は、卒業生からも電話や手紙で寄せられたという。根元まで伐採された2本のクスノキには、成長を止める特殊な薬品が断面に塗られた。

 18本そろってこそのシンボルだった。ただ、市原校長は「クスノキの生命力は強い。2本伐採されたのは残念だが、これからも児童や地域の人たちには、少しずつ緑色に染まるクスノキを楽しみにしていてほしい」と話す。伐採されたクスノキは今後、6年生の図工の授業で活用されるという。

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