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整理収納や終活のアドバイザーを務める竹裏由佳さん=神戸新聞東播支社
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 終活の手段としてよく聞く「エンディングノート」。兵庫県の東播地域で2人暮らしのかこじぃ(80)、かこばぁ(74)は、まだ書いたことがない。「どこから手を付ければいいのやら…」。整理収納や終活のアドバイザーとして各地でセミナーを開く竹裏(ちくり)由佳さん(51)=同県加古川市=に相談してみた。

 かこじぃ 書いた方がええと聞くが、そもそも何のためなんや。

 竹裏さん 一般的には「もしも」のときのために自分のこと、財産、介護や医療、死後のことを含めた希望などを書いておくノートです。介護が必要になったり、自分のことが伝えられなくなったりしても、より良い時間を過ごすために書き留めます。自分の「取扱説明書」だと思ってください。

 かこばぁ 「自分のこと」って言われても…。

 竹裏さん 子どもさんは親の靴のサイズをご存じでしょうか。夫婦でも食べ物の好みは意外と知りません。カレーなら何カレー? アイスクリームでも本当はガリガリ君が欲しいのに、ハーゲンダッツだったらがっかりしませんか。

 書いておくのは名前、住所、身長、体重、靴や服のサイズなど自分に関する情報です。食べ物の好き嫌い、趣味など思い付くままでいいです。介護を受けるときに役に立ちそうなことを想像してみてください。ヘルパーさんたちも利用者さんの情報が多い方がより良いサービスにつなげられ、共通の話題があれば会話も弾みます。ネタ帳のようなものです。もちろん介護する家族の役にも立ちます。

 かこじぃ 何となく「死」を意識しそうで、気が進まへん。

 竹裏さん 確かに「死の準備」というイメージで敬遠する人は多いです。一般的な説明だけでは書きたくならないし、「書かないといけない」と思って1人で書いても楽しくないでしょう。例えば家系図を孫に伝えながら書けば、孫にとってもルーツを知る機会になります。結婚式の集合写真と連動させ、家族と一緒に書くと、「あの人はどうしてる?」と盛り上がって楽しくなると思いませんか。

 かこばぁ 専用のノートとかは、あるのかしら。

 竹裏さん 普通のノートで十分です。市町や社会福祉協議会が作っている場合もあります。葬儀会社の催しに参加すると無料でもらえることもあります。市販のノートは高価だと買っただけで満足したり、きれいに書こうとして書けなくなったりする人が多いです。

 書くときは必ず記入日を。1年たてば気持ちも体の状態も変わります。家族が集まる年末や正月に書き直すなど、年1回の更新が理想です。体の状態や介護、医療の希望など誰が見てもいいノートと、資産状況などをまとめたノートは分けることをお勧めします。

 かこじぃ 何歳ぐらいから書き始めたらええんや。

 竹裏さん 「もしも」の備えに適齢期はありません。若くても突然、体調を崩すことがあります。若いうちから書いておけば未来のことを考えるようになり、役立つことも多いです。自分の親はどうなっているだろうと考えるきっかけにもなります。

 死ぬための準備ではありません。いかによく生きるかを考えることが本来の目的です。せっかく書いても、しまい込んでしまえば本末転倒。書いていることを家族や信頼できる人たちに伝えておきましょう。(まとめ・若林幹夫)

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