竹筒に入った米の量で、今年の農作物の豊作、凶作を占う伝統行事「粥(かゆ)占い」が2日午後、兵庫県丹波市市島町徳尾の折杉神社であった。今年はトマトや大麦が豊作を表す「上上」となり、氏子らが結果を見ては一喜一憂していた。(川村岳也)
粥占いは毎年節分に行われる。竹筒13本と米3合を鍋に入れて炊き、筒の中に入った粥の量をもとに収穫量を占う。13本の竹筒にはそれぞれ農作物の種類が割り当てられており、作物ごとの収穫量が占えるようになっている。
同神社の境内では午後3時ごろ、厳かに神事が執り行われた。続いて鍋を火にかけ、米と竹筒を入れて吹きこぼれるようになった頃に鍋から竹筒を引き上げた。氏子らがかたずを飲んで見守る中、竹筒を一本一本割って中身を確認。作物ごとに「上上」「上」「中」「下」の4段階で評価されていった。
また、約3センチ角のカシ12個を燃やし、焦げ具合によって1年間の天候を占い、4~8月は「テル」(晴れ)、9、10月は「フル」(雨)という結果になった。
同神社氏子総代の余田一幸さん(64)は「新型コロナウイルスに打ち負けない、実り豊かな1年になりますように」と願っていた。
