兵庫県丹波市長選で落選し、12月4日に退任する谷口進一市長。24日に市役所で開いた記者会見では、「(選挙を)一つの契機として、丹波市政に対する、一般の人の関心が高まってほしい。有権者の意識改革が進んでほしい」と語った。
谷口氏は市長選で、元丹波市議会議長の新人林時彦氏に敗れた。会見では、林氏が公約に掲げた、新型コロナウイルス対策として全市民に5万円を給付する案を念頭に、「この政策は実現可能なのかどうか。きちんと見極めてほしい」と有権者に要望した。一方、今回の選挙では林氏が告示日の出陣式で同案を表明したため、「(見極めは)簡単ではなかったかなと思う」とも話した。
次の市長選に再挑戦する考えはあるか問われると、「やっぱり悔しさは残る。『どこかで』という気持ちはあるが、年齢的なことを考えると現時点でそれはない」と強調した。
1期4年間で実現できたこととして、「自治体、大学、企業との連携をできるだけ進めようとした」と説明。北海道むかわ町など、恐竜化石発見地の自治体同士が協力して化石を生かしたまちづくりをするネットワーク「にっぽん恐竜協議会」の設立や、武庫川女子大との包括連携協定の締結などを例に挙げた。
林氏に対しては「特に、お隣の丹波篠山市との良好な関係はぜひとも心から継続してほしいと願っている」と述べた。
