西日本各地を巡回して「かまど払い」で家内安全などを祈る「伊勢大神楽」がこのほど、兵庫県丹波篠山市の城下町を訪れ、民家や商店の前で獅子舞を奉納した。「伊勢大神楽講社」(三重県)の森本忠太夫さんら8人が笛や太鼓を奏で、2頭の獅子を軽やかに操った。
江戸期から続く伝統行事。森本さんらは1年かけて滋賀や岡山、小豆島(香川県)などを訪れ、毎年11月は丹波篠山市内を巡っている。
同市呉服町の料理旅館「玉川楼」駐車場では12日、ささやまこども園(同市東新町)の子どもたち約100人も集まって間近で大神楽を堪能。2人一組で演じられる獅子が立ち上がったりしゃがんだりする姿に、「大きい」「かっこいい」と目を見張っていた。
最後は獅子が子どもたちの頭をかんで無病息災を祈願。森本さんは「新型コロナウイルスの影響で難しい時期もあったが、今年も無事に丹波篠山市を訪れることができてよかった」と話した。(金 慶順)
