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国立競技場周辺ではピンバッジの交換を求める人々が続々と=7月30日、東京都新宿区(撮影・中西幸大)
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国立競技場周辺ではピンバッジの交換を求める人々が続々と=7月30日、東京都新宿区(撮影・中西幸大)

■「祭典体験」場外も熱く

 暗闇から拍手が湧き上がった。金メダル候補、楢崎智亜(TEAM au)の名前がアナウンスされた時だ。

 5日午後9時ごろ、東京五輪スポーツクライミング会場の東京・青海アーバンスポーツパーク。無観客にもかかわらず、数十人の「観客」が場外からのぞいていた。

 係員は「歩道には出ないでください」と呼び掛けるのみで、退去は求めない。近くの警官たちは静観していた。

 仕事帰りに訪れたという都内の40代の会社員女性も、熱心に手をたたいていた。ここが「観戦ポイント」という情報は、テレビ番組で仕入れた。

 「お祭りごとが好き。何かが起きる瞬間をその場で体感したい。やっぱりスポーツはいい」と理由を話し、こうも釈明した。「世間的にはいけないことかもしれないけれど、口も開かず、ただ拍手しているだけ」

 コロナ禍に悩みながらも、さまざまな人が「五輪体験」を求めていた。

 「正直、怖かった」と明かすのは、さいたま市内の会場にいたボランティア女性。五輪中止を望む人も多い中、ロゴ入りの青いユニホームで街を歩くのは勇気が要った。

 ただ、せっかく地元である世界的祭典。支えたい思いは消えなかった。

 陸上や開閉会式が行われた東京・国立競技場前。千葉から訪れた中学1年の男子生徒と父親が、連日立っていた。五輪恒例のピンバッジ交換だ。

 父親は語った。「僕、シングルファーザーで。親として何かを体験させてあげたいなと」。世界の人たちとの交流が、引っ込み思案な息子の糧になればという親心だった。

(藤村有希子)

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