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カメラマンとの距離をとりつつ撮影に応じる柔道の阿部一二三(左)と阿部詩=7月25日、東京・日本武道館
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カメラマンとの距離をとりつつ撮影に応じる柔道の阿部一二三(左)と阿部詩=7月25日、東京・日本武道館

 新型コロナウイルス禍で1年延期された東京五輪は8日に閉幕した。取材で会場に入ると、感染防止に苦慮する選手や関係者がいた。街には、無観客でも「五輪体験」を求める市民の姿があった。マイノリティーの公表などで「自分らしさ」を表現したアスリートは、輝いていた。未曽有の祭典がもたらしたものは-。(藤村有希子)

■2メートル間隔 選手も手探り

 「離れてください」。7月、水球会場の東京辰巳国際水泳場。「ミックスゾーン(MZ)」と呼ばれる取材エリアに数人の記者が固まった時、スタッフが声を掛けた。

 足元には1メートルおきに、記者の立ち位置を示すマークがある。ところが取材が始まると、気がせいてマークからずれてしまう人もいた。

 大半の会場が無観客となり、報道の重要性が増した一方、感染予防のため、取材にはいくつかの「関門」が設けられた。

 五輪の記者証だけでは取材できない。試合ごとに申し込みが要り、当選なら入場可。入ってもMZに行くには抽選か早い者勝ちのチケットが必要だ。メダリストには、五輪史上初のオンライン会見が用意された。

 取材では、選手側も手探りだった。

 MZでは選手と記者の間に2メートルを確保。規則集「プレーブック」には「アスリートはインタビュー時にマスクを外すことができる」とある。

 それでも着用して臨む選手が多い。今月2日には、陸上女子1500メートル予選で日本新記録を出したばかりの田中希実(豊田自動織機TC、西脇工高出身)がテレビ取材の際、時折口からマスクを離して息を吸う姿が、何とも苦しそうだった。

 選手の前にマイクを置く会場が多いが、一部では肉声でのやりとりを強いられた。騒がしい状況下、2メートルの隔たりとマスク着用では声が聞き取りにくい。その分、バスケットボール男子のシェーファー・アヴィ幸樹(三河、西宮市出身)らは、より表情豊かに、記者の目を見て語り続けた。

 目を合わせ、顔色を確認し、言葉を交わす意識が互いに強くなった。コロナ禍の思わぬ副産物だった。

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