
阪神・淡路大震災から26年となった17日、兵庫県内などに本拠地を置くスポーツチームも犠牲者を追悼した。新型コロナウイルスの感染拡大に揺れる中、若いアスリートたちも震災当時のようにスポーツができる喜びなどを改めて感じながら、祈りをささげた。
◇阪神◇
プロ野球阪神は球団幹部や新人合同自主トレーニング中のルーキーらが西宮市の鳴尾浜球場で黙とうし、震災犠牲者の冥福を祈った。
ドラフト1位新人の佐藤輝明内野手(近大、仁川高出)は震災で大きな被害を受けた西宮市出身。1999年生まれで、26年前の惨事を経験していないが「学校で(震災の)話を聞いた。(地震は)いつどこで起こるか分からない。後悔がないようにと思っている」と、球団のオンライン取材を通じて語った。
2011年の東日本大震災から2年後に日本一に輝いた楽天が印象深いといい、「田中将大投手の投球は(被災者に)勇気を与えたと思う。(震災で)親族、友達を亡くされた方に感動してもらえるようなプレーができたらいい」と力を込めた。(松本大輔)
◇オリックス◇
震災時に神戸市を拠点としていたプロ野球オリックスは大阪市のオセアンバファローズスタジアム舞洲で新人選手、スタッフら約60人が正午に神戸市の方向を向いて黙とうした。
ドラフト3位新人で明石商高の来田涼斗外野手は母親から被災経験を聞いて育ったという。「いろいろな方々の支えでここまで神戸が復活したと聞いた。いろいろな方々の支えで野球ができる。感謝の気持ちを持ちたい」と表情を引き締めた。
