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明るく広い廊下。特別支援学級の教室が並ぶ=兵庫県内
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明るく広い廊下。特別支援学級の教室が並ぶ=兵庫県内
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 9月に兵庫県姫路市立小学校で発覚した、特別支援学級担任の元教諭(39)=懲戒免職=による児童への暴言・体罰問題は、支援学級の関係者にも大きな衝撃を与えた。子どもの数が減り続ける中で、特別支援学級に通う児童生徒は年々増加。一方で、現場からは人員不足の改善を望む声が上がっており、県教育委員会も1学級の定数を減らすよう国に要望している。(鈴木久仁子、古根川淳也)

 「別の職業かと思うほど通常学級とは違う。通常学級で40人を一人で見るのとは違い、まさにオーダーメード」。今春から県内の公立小学校で支援学級を担当する40代の教諭は話す。

 「丁寧に子どもを見詰めることができ、ちょっとした変化や成長がうれしい」とやりがいを口にしつつ、「ボランティアや支援員が恒常的に足りない。移動やトイレ、着替えの介助に追われ、指導にしわ寄せがいくこともある」と明かす。

 特別支援学級は、肢体▽視覚▽難聴▽知的▽自閉・情緒-など障害の種別ごとに編成される。多くは通常の学級と交流し、遠足や給食で一緒になるほか、障害の特性に応じて同じ授業を受けることもある。

 1学級の定数は最大8人。支援学級の担任になるための資格は必要ないが、初任者が任せられることはほとんどない。「カルテ」となる個別の支援計画を作り、児童生徒を指導する。必要に応じて、日常生活の介助や学習を手伝う支援員が付く。

 県内の公立小学校の教頭は「障害の特性によって、パニックになったり暴れたりする児童もいる。先生の顔にあざができることもある。一人で8人をみるのは物理的に不可能」と強調。学校心理士や特別支援教育士を挙げ、「専門家が各校に常駐しないと理解は深まらない」と訴える。

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 県教委のまとめでは、県内の公立小学校にある特別支援学級の数と在籍者数は右肩上がりで増加を続けている。

 2021年度、小学校の特別支援学級に在籍する児童は8654人。特別支援教育が本格的に始まった07年度の約2・5倍に上る。

 また、児童数を学級数で割った本年度の1学級当たりの平均児童数は約4・3人。07年度の約2・6人と比べると2人近く増えた。

 県教委は「発達障害が知られるようになって特別支援教育への理解が進んだ。個々のニーズに応じた教育を受けたいという保護者が増えたのではないか」と分析。「担任の負担が増していることは認識している。1学級8人という定数を減らし、改善するよう国に要望している」とした。

 姫路市立小学校の問題では、元教諭が「お前なんか必要ない、消えろ」と児童に言ったり、そうした状況に関する同僚職員による報告を校長らが放置したりした事実が明らかになった。

 自閉症の子どもを育てる県内の女性は「あまりにひどい話で驚いた。育てにくさは分かるけど、対応が難しいなら周囲に助けを求めてほしかった」。「必要なのは指導力ではなく、子どもの良いところを見つけて受け入れること」と話す。

 芦屋市特別支援教育センターの合理的配慮コーディネーター守本明範さん(70)は「密室で、『言うとおりにできない』といらいらが募ったのかもしれない」と元教諭の心理を推察。

 「通常学級との交流を生かした、風通しのいい学級運営がポイント。子ども同士で意見を言い合えるのはいい教室。そこに障害児も加わり、周りと折り合いをつけていけるよう学んでいけるような環境づくりをしてほしい」と提案した。

■読者のご意見募集します■

神戸新聞姫路本社は姫路市立城陽小学校の特別支援学級で起きた暴言・体罰問題を受け、読者の皆さんに特別支援教育についてのアンケートを実施しています。QRコードからアクセスし、投稿してください。また、今回の問題や特別支援教育全般に関するご意見もメール(himeji@kobe‐np.co.jp)、郵送(姫路版題字下に住所)で募っています。ご回答、ご意見は紙面で紹介することがあります。

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