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深夜の臨時病棟。命を支える=昨年12月、神戸市立医療センター中央市民病院(画像の一部を加工しています)
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深夜の臨時病棟。命を支える=昨年12月、神戸市立医療センター中央市民病院(画像の一部を加工しています)
神戸市立医療センター中央市民病院の木原康樹院長      
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 新型コロナウイルス感染が兵庫県内で初めて確認され、1年半が過ぎた。感染拡大の波は5度押し寄せ、県内で7万人を超す感染者と、1300人を超す死者が出ている。不安、混乱、逼迫(ひっぱく)、崩壊…。この「五つの波」に挑むキーマンに課題と展望を聞いた。(霍見真一郎)

 -感染「第5波」が続いている。

 「新規感染者数はこれまでの波の中で圧倒的に多い。変異株の影響だ。ワクチンの効果は絶大だが、感染者の分母が大きくなるにつれ、重症者が蓄積してきている。重症化している人は、多くがワクチンを打っていない50代、60代。高齢者が多かった4波に比べ、患者が若くなっているため体力があり、病床の回転は速い。ただ、患者が多いため自宅待機の期間が延び、重症化した上で運ばれてくるケースも出始めている」

 -昨年春の「第1波」では、神戸市唯一の感染症指定医療機関でありながら、院内クラスター(感染者集団)が発生した。

 「新型インフルエンザなど、さまざまな感染症を経験してきていたことで、ある意味『おごり』があったのかもしれない。院内感染が発生し通常医療を大幅に制限することになったが、ウイルスにボコボコにされたからこそ、感染対策や通常医療との両立をより真剣に考え、臨時病棟のプランにつながった。3波のスタートとほぼ同時に運用を開始できたが、もし臨時病棟がなければ、救急医療や高度診療の機能は制限せざるをえず、今でも復旧できていない可能性がある」

■医療施設間の連携必須

 -昨秋から今春にかけての「3波」「4波」は、重症患者が急増し、入院できない患者が生じたことから、医療崩壊が起きたとも言われた。

 「1波、2波のとき、未知の感染症に対して『受け手』だった。これに対し、大量に患者が出た3波、4波は、われわれが主体的にどうすれば力になれるかを考えた。臨時病棟を建てた当初は人工呼吸器の患者であふれるとは思っていなかったが、中等症用の病床にまで挿管患者が入った。ただ私は『逼迫(ひっぱく)はしていたが崩壊はしていなかった』と思う。臨時病棟が注目されがちだが、職員を送り出した一般病棟も少ない人数で踏ん張ったし、病床の回転率を上げるため、感染性が消えた患者を本館で30人ほど受け入れていたこともある。能力を超えないよう46床の上限は死守したが、それを大幅に上回る患者を病院全体で診ていた」

 -この1年半で見えてきた課題とは何か。

 「医療施設間の連携だ。『最後のとりで』でも、孤立していては戦えない。特に3波、4波において、患者の『出口』開拓が大きな課題になった。人工呼吸器がついた患者の転院は想定外で、どこにも出せない患者を抱え、ぎりぎりの状況だった。また、有事に医療者が臨時の医療施設などに集い、一定期間働く仕組みも検討すべきだ。そこで重篤化した人を中央市民に送ってもらえれば、感染症に対する体制はかなり強化されるのではないか」

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