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「医療崩壊が現実のものとなる可能性がある」と話す木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・吉田敦史)
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「医療崩壊が現実のものとなる可能性がある」と話す木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・吉田敦史)

 新型コロナウイルスの感染再拡大の傾向が強まる中、兵庫県内で重症患者対応の「最後のとりで」となっている神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)の木原康樹院長が神戸新聞社のインタビューに応じ、逼迫(ひっぱく)した現状を明かした。現在、同病院のコロナ病床が満床状態。とりわけ変異株の感染増加と歩調を合わせるように、患者の重症化率が上がっているといい、「(患者受け入れ)能力の限界まで来ている」と強調した。(霍見真一郎)

 -感染拡大が深刻だ。

 「3月の半ばから(コロナ専用の)臨時病棟はほぼ満床だ。変異株の伝染力が強いかどうかはデータがないので分からないが、入院してくる患者が重症化する割合が、これまでより顕著に高い。臨時病棟は、最重症の患者を診る個室中心のA病棟(14床)と、4人部屋中心のB病棟(22床)があり、A病棟はほぼ人工呼吸管理の患者で埋まっている。そのためB病棟の一部でも人工呼吸器を使えないか、検討しているところだ」

 -重症患者が増えるとどうなる。

 「A病棟は患者1人に看護師1人、B病棟は患者4人に看護師1人で運用してきたが、B病棟もA病棟並みに(看護師の数を)引き上げなくてはならない。ただ、それを実現しようとすると、(コロナ以外の患者に対応する)本館機能のさらなる縮小が必要だ。人工呼吸管理の経験がある看護師は既に動員してしまっているので、2カ月前から未経験職員のトレーニングも始めている」

 -木原院長は昨年4月、感染「第1波」のさなかに着任し、1年が過ぎた。

 「今まで通りの対応では解決できない問題が次々と目の前に現れた。皆で立ち向かわないといけないという共通認識ができ、職種や診療科などによって固定化しがちだった役割意識が変わり、柔軟に対応できるようになった。(コロナ専用)臨時病棟の建設も正解だった。ただ、例えば患者を40人受け入れられる病院に100人が詰め掛ければ崩壊する。これから先の4波、5波で医療崩壊は起こり得ると考える」

 -急ぐべきことは。

 「現在、積極的にコロナに対抗できる手段はワクチンしかない。スピードアップが必要だ。また、変異株患者の退院基準が『PCR検査で2回陰性確認』となっているため、入院期間が長引いている。在院日数が2倍になれば、半分の患者しか診ることができない。いま私たちの持っている能力の限界まで来ている」

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