兵庫県内で新型コロナウイルスの感染者が初確認され、1日で丸1年が過ぎた。2月までに県内で1万7969人が感染し、530人の死者が出た。神戸新聞社が人口10万人当たりの累計感染者数と累計死者数を都道府県別に算出したところ、感染者数は全国11位だったにもかかわらず、死者数は全国4位だった。
人口10万人当たりの累計感染者数は、東京都が最多の802人で、最少は秋田県の28人。兵庫県は329人ではあるが、全国の341人を下回った。
上位10位をみると、首都圏4都県のほか、大阪、福岡、京都、愛知と、大都市を抱える自治体が入り、観光客が多い沖縄(2位)と北海道(7位)も並んだ。
一方、同じ基準で累計死者を算出すると、最多は北海道(12・9人)で、最少は島根県(0・0人)だった。2位は大阪府(12・7人)、3位は東京都(9・9人)となり、兵庫は9・7人で4位に。全国は6・3人だった。
10万人当たりの死者が多い状況は、兵庫県も把握しており、感染症対策課の西下重樹課長は「同じ年代同士で死亡率を比べると、全国より高いわけではない。重症化しやすい高齢者の罹患(りかん)率が高いことが影響している」と分析。多数の医療機関や高齢者施設でクラスター(感染者集団)が発生したことも要因とみる。
順位は、2019年10月1日時点の推計人口と、2月28日午後8時現在の感染者数や死者数を基に算出した。(霍見真一郎)
