総合 総合 sougou

  • 印刷
苦難を乗り越え、国際的ピアニストとして活躍するフジコ・ヘミング((C)2019AP Fuzjko Hemming)
拡大
苦難を乗り越え、国際的ピアニストとして活躍するフジコ・ヘミング((C)2019AP Fuzjko Hemming)

 迫力ある演奏は年齢を感じさせない。世界の舞台で演奏するピアニストのフジコ・ヘミングは、年を重ねるごとに「音」の透明感を増している。若くして聴力を失う危機に見舞われ、克服した末に得た悟りが、メロディーにこもっているようだ。3月には国内外で活躍するバイオリニスト古澤巌と加古川市民会館(兵庫県加古川市)で協演する。

 スウェーデン人で画家・建築家の父と、日本人ピアニストの母の間にドイツで生まれた。戦前に日本へ移り、5歳でピアノを始めた。17歳でデビューし、類いまれな才能を発揮した。

 東京芸術大学を卒業後、念願のドイツへ留学。順風満帆に見えたピアニスト人生に試練が待っていた。ヨーロッパで演奏活動の最中、聴力を失ったのだ。音楽家にとっては致命的だった。以来、「嫌なことは忘れるようにしてきた」。

 ピアノの教師をしながら療養し、地道に演奏を続けた。ポジティブな思考を支えてきたのは、父の友人で、ロシア生まれでドイツ系のピアニスト、レオニード・クロイツアー氏の教えだった。10代で師事した。

 「歌うようなメロディーを大切にと教えられた。シューマンも同じことを言っている。ピアノで歌うことが私の原点」と言い切る。

 今も両耳が時折聞こえにくい時があるが、演奏に支障がないレベルに回復。1995年に帰国し、初のCD「奇蹟のカンパネラ」が大ヒットし、トップ奏者として活躍する。欧米の著名オーケストラとも数々の協演を経験した。

 難聴に加え、座ったままの仕事を長年続けてきたため腰痛にも悩む。治療しながらの舞台だが、「演奏以外のことに力は使わないようにしている」と毎日、鍵盤に向かう。

 母親が大阪出身で、関西には親戚がいる。「加古川公演は楽しみ」と抱負を口にする。フジコ・ヘミング&古澤巌~奇跡と魂のコンサートは3月14日午後3時から、加古川市民会館。演奏は北九州グランフィルハーモニー管弦楽団。同会館TEL079・424・5381

(津谷治英)

総合の最新
もっと見る

天気(4月15日)

  • 19℃
  • ---℃
  • 0%

  • 17℃
  • ---℃
  • 0%

  • 20℃
  • ---℃
  • 0%

  • 20℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ