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フィンセント・ファン・ゴッホ「ひまわり」=国立国際美術館
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フィンセント・ファン・ゴッホ「ひまわり」=国立国際美術館

 オランダ出身の画家フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~90年)は、花瓶に挿された「ひまわり」の油絵を計7点残したとされる。現存する6点のうち、画家ポール・ゴーギャンが絶賛した特別な1点が、国立国際美術館(大阪市)で展示されている。

 31日まで開催中の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」の出品作で、今回が日本初公開となる。

 ファン・ゴッホは、初期は暗い色調の農民画などを手掛けていたが、1886年にパリへ出たのを機に、印象派や浮世絵の影響で、明るい色彩に目覚める。

 「ひまわり」は、いずれも、陽光あふれる南仏アルルへ移住後の88年8月~89年1月の制作。彼は、ゴーギャンとともに暮らす共同アトリエ「黄色い家」の装飾画として「ひまわり」の連作を構想し、8月に4点を完成させた。

 今回展示するのは4作目で、3作目とともに実際、ゴーギャンの寝室に飾られた。7点のうち、この2点にだけ署名があり、自信作だったことが分かる。

 本作は黄色の壁の前に、黄色の花瓶に生けた黄色の花を活写。さまざまな「黄」がハーモーニーを奏で、がくや茎の緑との対比が美しい。うねるような筆跡が生々しく、画面全体から強いエネルギーが感じられる。ゴーギャンは手紙で、この絵を「フィンセントの作風を本質的に表した完璧な1枚」と褒めたたえた。「太陽」や「光」そのもののような花は、画家の希望や情熱の象徴にも思える。

 88年10月にゴーギャンはアルルに到着。だが、芸術観の違いなどから関係に亀裂が生じ、12月の「耳切り事件」で共同生活は破綻した。その約1年半後、ファン・ゴッホはピストル自殺する。

 2人の天才の友情と葛藤のドラマが、連作「ひまわり」を世紀の名作にした。(堀井正純)

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