新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界文化遺産・国宝姫路城(姫路市本町)の本年度の入城料収入が、当初予算から約9億円の減収となる見通しであることが4日、市への取材で分かった。
姫路城は緊急事態宣言の発令を受けて4月、屋外部分を含めた有料区域全体の公開を休止。6月に全面再開したものの自粛ムードは強く、4~11月の入城者は26万2千人と前年同期(123万8千人)の約21%にとどまっている。市は当初予算に12億4500万円の入城料収入を計上しているが、10月末時点の入城者を基にした試算では、見込みの3割以下に落ち込む可能性があるという。
姫路城管理事務所は「秋から冬にかけて昨年より多くの修学旅行生が訪れており、入城者数は持ち直しつつある」と復調に期待を込める。(井沢泰斗)
