兵庫県の井戸敏三知事は24日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議後に会見を開いた。会見での主なやりとりは次の通り。
-今の局面についての認識を。新規感染者数が100人を超えた日々が続いたが、昨日今日と70人台だった。
「昨日まで休日態勢だった。今後、PCRの検査件数が増えると、陽性者数も増えてくる可能性がある。ピークアウトしたわけではない。この2日間の数字だけでは判断しにくい」
-「Go To イート」キャンペーンのプレミアム付き食事券の受け付けを停止したが、発行済みの食事券やポイントは使用できるのか。
「使えるが、4人以下で提供されることを徹底されている参加店で利用してもらう。これから食事券をどんどん発行するのはいかがかと思い、停止した」
-「Go To トラベル」について、札幌や大阪のように、兵庫は除外を検討しているのか。
「エリア的に感染源になっている地域はないので、現時点では除外は考えていない。三宮で大量の感染者を出しているかというと、出していない」
-東京や大阪など感染拡大地域への不要不急の往来を自粛要請した。一方で大阪府の吉村洋文知事は往来自粛を求めていない。兵庫県の判断は。
「通勤や通学などの往来自粛を求めているわけではない。以前からお願いしているように、感染症対策がなされていない、感染リスクの高いところ、お酒を伴う飲食店とか夜の繁華街などの出入りを注意してくださいということ」
-飲食店などの営業自粛や時短営業の要請は。
「『Go To トラベル』の除外を検討しない理由と重なるが、兵庫県の一定の地域が感染源になっている状況ではない。大阪のミナミや北新地のような状況であれば、営業制限を考える余地はあるかもしれないが、今の時点では考えていない」
-年末年始に向け、人の動きが活発になっているが、新たに県民に行動制限などを求めていくのか。
「現在の方針は、感染状況がピークアウトしない限り見直さない。年末年始については、改めて県民に呼び掛けをしていく」
-往来自粛について、大阪との調整はあったのか。
「兵庫の方針を大阪には伝えている」
-大阪と異なる判断になったが。
「大阪の人が兵庫に来るよりも、兵庫から大阪に行く人が圧倒的に多いので、判断が分かれたのではないか」
-東京や大阪など感染拡大地域の人が兵庫に来ることについては。
「感染防止対策をされた上で、兵庫に来ていただくことは構いません」
-病床数が7割近く埋まっているが。
「心配しており、宿泊・療養施設を200室増やす」
-飲食店などの時短営業は、今後どのような状況になれば求めていくのか。
「東京の歌舞伎町とか、大阪の北新地やミナミのような状況になると考える。第1波の時は、全県的に対応したが、その効果の評価が定まっていない。経済的なダメージが大きすぎたのではないかとの声もある」
-新規感染者数が県の想定を超える1日130人以上の状況になった際はどのような対応を取るか。
「現時点ではそのような想定はしていないが、重症者への対策に重点を移していくかもしれない」
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