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野球カステラの野球帽
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野球カステラの野球帽
帽子制作に関わった6人。前列左が志方功一さん=神戸市長田区久保町8
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帽子制作に関わった6人。前列左が志方功一さん=神戸市長田区久保町8

 野球道具をかたどった神戸名物のお菓子「野球カステラ」の野球帽が、実際に着用できる本物の帽子になった。その魅力を伝えたいという神戸市職員志方功一さん(43)=同市西区=が発案し、同市長田区の町工場の協力を得て実現。全体がこんがり焼けたカステラの茶色で、頭にぴったり入る大きさに仕上げた。町おこしの催しなどで志方さんらがかぶり、知名度アップに役立てていく。

 野球カステラは、瓦せんべい屋がサブ商品として販売し、約1世紀の歴史があるとされる。卵や砂糖で作る素朴な味わいで、ふっくらとした一口サイズ。バットやグラブ、キャッチャーマスクなど約10種類ある。

 志方さんによると、50年前には市内の多くの瓦せんべい屋で野球カステラを作っていたが、現在では7店しか焼いていないという。幼い頃から親しんできた志方さんは「このままではなくなってしまう」と危機感を覚え、その歴史を研究。老舗の職人が手焼きをする様子をライブ配信するなど、神戸名物として市内外にアピールしてきた。

 野球帽の形をしたカステラを「帽子に戻す」計画は、志方さんがずっと温めてきた。しかしカステラの帽子の頭は、8枚の生地を縫い合わせる「8パネル」。現在の主流は6パネルのため、型紙がある帽子店がなかなか見つからなかった。苦労の末、特注の帽子や服などを手掛ける柳谷縫務店(同市長田区久保町8)を見つけ、協力を取り付けた。

 6月に打ち合わせを始め、熱意を知った長田区内の町工場が次々に協力してくれた。頭の正面やつばに付いている「A」の文字は、志方さんが焼き型を参考に手描きで型を作り、刺しゅう店がワッペンに加工。帽子裏のアルミ製の留め具は、金属加工などを手掛ける会社が作り、つばの厚紙には靴工房の型紙を使った。

 完成した二つの帽子は8月上旬、関係者にお披露目された。志方さんは「ワッペンや留め具の材質など、細部まで表現できてうれしい」と感慨深げ。一つは志方さんが自ら着用し、町おこしのイベントで野球カステラにまつわる話をしたり、菓子店の職人にかぶってもらったりする予定。もう一つは職人が興味を持っているという、野球カステラを扱う「手焼き煎餅おおたに」(中央区割塚通7)へ贈る。(小野萌海)

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