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ネットで資金募る支援を呼び掛ける黒田尚子さん(左)と店内の壁画やアマビエの絵を描いたセシールさん夫妻=神戸市中央区元町通2
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ネットで資金募る支援を呼び掛ける黒田尚子さん(左)と店内の壁画やアマビエの絵を描いたセシールさん夫妻=神戸市中央区元町通2

 アジア出身の女性にシェフとして働く場を提供している神戸・元町の料理店「神戸アジアン食堂バルSALA(サラ)」が、新型コロナウイルス感染症による経営の危機を乗り越えようと、クラウドファンディング(CF)に取り組んでいる。新型コロナで日本に足止めされているフィリピン人アーティスト夫妻の救援費用にも充てる。店長の黒田尚子さん(30)は「女性たちの自立を助ける場を守りたい」と支援を呼び掛けている。(吉田敦史)

 黒田さんは、関西学院大の社会起業学科在学中から、日本で暮らすアジア人の就労を支援。結婚などで来日した女性が言葉の壁や生活習慣の違いから、日本社会と接点を持てずにいる姿を見てきた。母国の料理を通じて自信や尊厳を育んでもらおうと、2016年夏に始めたのが同店だ。

 経営は4年目を迎えて軌道に乗り、アジア出身女性が抱える孤立の問題にも、関心が広がりつつあると手応えを感じていた。今夏には、タイの麺料理「カオソーイ」専門店を同国出身の女性に任せようと、出店準備を進めていた。

 だが、新型コロナによる外出自粛で、3月から売り上げは激減。緊急事態宣言後は7カ国11人のスタッフ全員に自宅待機してもらい、黒田さんがテークアウトや通信販売をすることで、家賃などをまかなっている。

 この状態が長く続けば、雇用が維持できなくなり、事業の展開も困難になる。「誰もがお互いの価値を認め合える社会に」という理念を実現するため、CFで協力を仰ぐことを決めた。

 CFのもう一つの目的は、店舗や屋台の装飾画を描いてくれたフィリピン人アーティスト、セシール・パウリン・サンラプ・モンテネグロさん(38)の支援だ。

 セシールさんは、IT企業勤務の夫(40)の退職に合わせ、4月に帰国する予定だったが、新型コロナで定期便が欠航。NGO「神戸外国人救援ネット」(神戸市中央区)の紹介で、1カ月間の住居は確保できたが、ビザの関係で働くこともままならず、帰国までの生活の見通しが立たないという。

 黒田さんは「支え合って生きることで、誰もが力を発揮できる未来を切り開きたい」と訴える。

 CFは5月末まで。目標額は300万円で1口千円から。セシールさんが描いた「アマビエ」の絵やTシャツ、店のギフト券や黒田さんの講演などの特典を用意している。参加は同店のサイトから。SALATEL078・599・9624

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