阪神・淡路大震災で亡くなった宝塚市民の名前を刻む兵庫県宝塚市のゆずり葉緑地(小林)にある「追悼の碑」に、同市は新たに3人の名前を加えた。遺族の希望があったといい、2020年1月の設置時に刻まれた72人と合わせて計75人の名前が記された。(大盛周平)
石碑は、遺族の「生きた証しを」との思いを受け、市民の寄付をもとに市が設置した。白御影石に亡くなった人の名前が彫られている。設置当時、宝塚市の死者118人の遺族に、事前に郵送や電話で意向を確認したところ、72人が刻銘を希望し、21人が断ったという。25人は連絡先が分からなかったり、未回答だったりした。
今回新たに刻銘を希望した3人の遺族のうち、2遺族は報道で石碑の存在を知り、昨年1月下旬に希望を市に伝えた。もう1遺族も昨秋に希望したという。また市は昨年10月、市の死者数に、震災関連死とする1人を追加しており、その遺族にも意向を確認した。
今後のさらなる刻銘について、市は遺族にさまざまな意向があることから、再度の郵送や電話連絡などはしない方針。ホームページに情報を掲載し、希望者には個別に対応するという。市秘書課は「今後もご遺族の思いを尊重したい」としている。
同緑地では17日午前9時~午後1時、献花と記帳を受け付ける。
