引きこもりの当事者や家族を支援してきた兵庫県宝塚市のグループ「こもりむしの会」の岡本康子代表(43)が、同県西宮市名塩山荘に地域活動支援センター「necoris(ネコリス)」を開いた。週5日、料理や音楽、作業などのプログラムを用意。「安心でき、やりたいことを見つけられる場所にしたい」とする。
周囲に引きこもりに悩む人が多かった岡本さんは2017年から月2回の交流会などを企画。「誰ともつながっていない。孤独」「親が死んだら独り」などの声を耳にし、当事者にとって常設の「居場所」の必要性を感じてきた。
西宮市内の空き家を活用し、オープンした地域活動支援センターは、障害者総合支援法に基づいて創作的活動や生産活動、社会との交流などを進める。西宮市内では11カ所目で、市北部では初めてという。
開所は火、水、木、土曜は午前10時~午後4時。夜型の人向けに、金曜は午後4時~同10時に開く。岡本さんは「一歩出て人とつながり、働く練習をする場所にしたい。『いつか行ってみたいな』という人のため、長く続けたい」と話している。
利用対象は県内在住で、引きこもりに悩む人だけでなく、障害がある人なども利用できる。(中島摩子)
