新型コロナウイルス感染拡大の収束を願って、兵庫県西宮市大社町の広田神社で2日、魔よけの矢を放つ神事「弓始(ゆみはじめ)」があった。初詣に訪れた参拝客らは、みこ姿の大学生らが矢を放つ姿に歓声をあげた。
同神社で2000年から始まった「開運大的御弓始(ゆみはじめ)神事」で、兵庫県弓道連盟が奉納。昨年からは関西学院大学と甲南女子大学の弓道部員も参加している。
飛ばすと笛のような音が鳴る「鏑矢(かぶらや)」を放って妖魔を退散させる「蟇目(ひきめ)」と呼ばれる儀式が行われ、同神社の西井璋(あきら)宮司が1本目の矢を放った。その後、同連盟の会員とみこの装束をまとった大学生計22人が1人2本ずつ矢を射た。
30メートルほど離れた直径約1・6メートルの的の裏には「新型コロナウイルス」の文字。参拝客らは矢が的に命中すると歓声をあげた。
甲南女子大学弓道部で神事に参加した娘を見るため、夫婦で訪れた男性(50)は「娘が神事に参加してくれたので、家族全員が健康な1年になれば」と話した。(村上貴浩)
