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松岡禎人さん
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松岡禎人さん

■松岡禎人さん(兵庫県西宮市)

 ハートや丸が描かれた淡い色調の「色絵(いろえ)シリーズ」、鮮やかな色使いが目を引く「Drawing series(ドローイング シリーズ)」-。同じ作家とは思えないほど、異なる作風の皿やカップを手がける。土や形はほとんど変えないが、色んな釉薬(ゆうやく)を試して印象や雰囲気を確かめている。

 兵庫県宝塚市生まれ。同県川西市で遠い親戚が陶芸をしていた影響で、小さい頃から粘土で遊んだ。大阪芸術大学を受験する時も工芸学科で陶芸を専攻。器作りの課題はさっと済ませ、大型の抽象的なオブジェに熱中。公募展用の作品を作った。

 30歳で独立し、同県西宮市に工房兼自宅を構えた。生活のためにも器を作り始めたところ、その面白さに目覚めた。「オブジェはある意味自己満足。でも、器は人と共感し、人を巻き込む」。器を手に取った人の口角が上がると「しめしめ」と思う。その瞬間がたまらない。

 一時期、陶芸から遠ざかり、ろくろも回さない日々があった。再びこの世界に引き戻してくれたのは、4年前、画廊シャノワール(川西市)のオーナー佐野恵美子さん(73)の一言だった。「人生一度きり。才能がもったいない」。その時、2人展を持ちかけられて以来、今日まで全力で走っている。

 誰かの顔に見える魚の置物、べっ甲みたいな焼き物、ハート型の取っ手が付いた土鍋…。同時進行で10個くらいのアイデアを進めているという。昨夏、インスタグラムで見掛けた鮮やかな器に驚き、早速、アメリカ製の絵の具を入手し、鮮やかでポップな作品を作り始めた。

 新型コロナウイルスの影響で4、5月は展覧会が中止になり、気持ちも沈みがちだった。ドローイングシリーズは、そんな中で花開いた。「見た人がにんまりすると、どんどん楽しませたくなる。器を見て少しでも明るい気持ちになってもらえたら」。54歳。西宮市在住。(中川 恵)

【メモ】大阪府立高校の非常勤講師も務める。展覧会告知のために始めたインスタグラム(yoshiyoshihitohito)の使い方は生徒から学んでいる。次回の陶展は11月4日~24日、西宮阪急1階ダイニング食器売り場で。

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