連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

丹波豪雨

  • 印刷
船越ら駐在所員が被災直後から発行した情報紙 前山小学校の前で交通整理をする船越。子どもや住民らへのあいさつを欠かさない=丹波市市島町上竹田
拡大

船越ら駐在所員が被災直後から発行した情報紙

前山小学校の前で交通整理をする船越。子どもや住民らへのあいさつを欠かさない=丹波市市島町上竹田

  • 船越ら駐在所員が被災直後から発行した情報紙
  • 前山小学校の前で交通整理をする船越。子どもや住民らへのあいさつを欠かさない=丹波市市島町上竹田

船越ら駐在所員が被災直後から発行した情報紙 前山小学校の前で交通整理をする船越。子どもや住民らへのあいさつを欠かさない=丹波市市島町上竹田

船越ら駐在所員が被災直後から発行した情報紙

前山小学校の前で交通整理をする船越。子どもや住民らへのあいさつを欠かさない=丹波市市島町上竹田

  • 船越ら駐在所員が被災直後から発行した情報紙
  • 前山小学校の前で交通整理をする船越。子どもや住民らへのあいさつを欠かさない=丹波市市島町上竹田

 豪雨災害発生後、兵庫県警丹波署は被災地パトロールを始めた。災害後は空き家を狙った窃盗や復興工事を装う詐欺事件が発生しやすい。同時期に豪雨災害に遭った京都府福知山市や広島市でも被害が報告されていた。丹波署では、上竹田駐在所巡査部長の船越健二(30)ら駐在所員はもちろん、機動パトロール隊や機動捜査隊などからの応援も受け、8月17日から9月19日まで、24時間態勢でのパトロールを続けた。

 家屋が被災し、避難所や親戚宅に身を寄せる住民も多く、地区内は夜になると真っ暗。赤色灯を付けてのパトロールはいつもよりも目立った。船越は知り合いと何度も何度もすれ違い、気まずく感じたこともあったというが、警戒活動が功を奏して市島町では災害に絡む窃盗や詐欺事件の発生はなかった。

 船越ら市島町の駐在所員は8~10月の間、「がんばろう市島」と題した情報紙を作成。火事場泥棒への注意喚起のほか、豪雨で運転免許証をなくした被災者に向けた再発行手続きの案内、災害車両が多い町内での交通事故防止を呼び掛けるなど、被災地に住む駐在所員ならではの視点で情報を発信した。

      ◇

 船越は丹波署に赴任するまで3年半の間、県警機動隊に勤務していた。今回、救出活動に参加した機動隊員の中には後輩もいた。災害があれば部隊を組み、機材を使って救出活動に取り組める機動隊と、少ない人数と自分の足とで情報を集める駐在所員-。立場が変わって、船越はあらためて自分の所属していた部隊の力を感じた。

 「もし自分が機動隊にいれば」。そんな考えが頭をよぎったが、船越は駐在所員としての立場で、円滑な避難誘導と救出活動のための情報収集活動に集中した。

      ◇

 丹波署は県内一駐在所が多く、市島町内だけでも五つの駐在所がある。普段から地域の人たちと顔を合わせることが多く、船越はあいさつを大切にしてきた。下鴨阪自治会長の余田善彦(61)は、車でパトロール中の船越が、窓を開けて住民にあいさつをしている姿を見てきた。「まじめで面談によう来てくれはる。地域のことを相談できて、何か起これば瞬時に駆け付けてくれる存在」と語る。

 日ごろから築かれた「顔の見える関係」が、今回の災害では役に立った。船越が被災現場にいち早く駆け付けると、地元住民から情報が集まってきた。避難誘導の際には、1人暮らしの高齢者や空き家の情報を隊員らと共有することができた。船越は「お互いに声を掛け、隣の人を気に掛ける土地柄だからこそできたこと」と振り返る。

 現在も被災地では復旧作業が続く。駐在所で勤務していると、復興が思うように進まない現状に「つらい」とつぶやく住民の声を耳にすることもある。自身も新年を迎えてやっと気持ちを切り替えることができたという船越は「復興はまだまだこれから。駐在として、人として、地域の人が困っていたら手伝いたい」と笑顔で語った。(藤本淑子)=敬称略、年齢は当時(おわり)

2015/3/2

天気(12月5日)

  • 15℃
  • 7℃
  • 10%

  • 14℃
  • 3℃
  • 30%

  • 16℃
  • 6℃
  • 0%

  • 16℃
  • 4℃
  • 10%

お知らせ