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丹波豪雨

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証言丹波豪雨【中】 増水して濁流となった市ノ貝川=17日午前1時45分ごろ、丹波市市島町中竹田(丹波市提供)
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証言丹波豪雨【中】

増水して濁流となった市ノ貝川=17日午前1時45分ごろ、丹波市市島町中竹田(丹波市提供)

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 17日午前1時。3回目の丹波市災害警戒本部会議が開かれた。本部と6支所、市消防本部がテレビ会議でやりとりする。既に丹波市を対象に土砂災害警戒情報が出ており、災害対策本部を立ち上げる必要があった。土砂災害が懸念される場所への見回りが指示された。

 市島支所長の余田覚(52)は、旧市島町時代に設けられた各小学校の雨量計に注目していた。国の定期的な検査を受けていないため非公式だが、災害対応の参考になる。

 竹田地区を中心に、見回り中の職員や消防団員から無線や携帯電話で次々に情報が入ってくる。土のうを積んでいた消防団が水に押され、手が付けられなくなってきたのが分かった。会議の最中、余田は避難所開設を宣言した。停電や浸水のなかったライフピアいちじま、前山コミュニティセンターを選んだ。

 6町が合併し市域が広い丹波市は、市長だけでなく各支所長も避難勧告発令の権限を持つ。しかし、実際は余田が2013年に1回行使しただけだ。

 再び職員や消防団から連絡が入った。「どうも山からの水が激しい。身動きが取れない」。1時30分、竹田、前山、吉見地区に避難を促す「避難準備情報」か、勧告を出すよう本部に要請した。

   ◇

 防災対策室防災係長の森本英行(45)は、事態の急展開に慌てた。氷上町成松にある本部には現地からの無線や市民からの電話もない。雨量データや雨雲レーダーは見ていたが、実際の様子が分かりにくく、市島支所とは温度差があった。

 危ない場所は、どこなのか。1キロ四方ごとの土壌雨量指数などを示す画面に目を凝らし、余田からの情報と照らし合わせた。

 夜中に出すのなら勧告だと思っていた。ただ、夜道を避難所へ向かう「水平避難」は困難な状況だった。しびれを切らした余田からは「まだか」と催促の電話が入った。

 森本は原稿を作成し、防災担当部長の了承を得た。市長の辻重五郎(75)がゴーサインを出した。2時、竹田、前山、吉見地区の2259世帯6037人に勧告を発令。5分後、森本は防災行政無線で「垂直避難」を呼び掛けた。

 「冠水している道路がたくさんありますので、家の2階などの高いところに避難してください」。避難所を開いたとは、あえて告げなかった。

 避難呼び掛けの要請から約30分がたっていた。余田には、1時間近くに思えた。(森 信弘)

=敬称略、年齢は当時

2014/12/23

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