連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

丹波豪雨

  • 印刷
証言丹波豪雨【上】 通報を受け民家の裏山の様子をチェックする市職員=8月16日午後9時50分ごろ、丹波市市島町上鴨阪(丹波市提供)
拡大

証言丹波豪雨【上】

通報を受け民家の裏山の様子をチェックする市職員=8月16日午後9時50分ごろ、丹波市市島町上鴨阪(丹波市提供)

  • 証言丹波豪雨【上】
  • 通報を受け民家の裏山の様子をチェックする市職員=8月16日午後9時50分ごろ、丹波市市島町上鴨阪(丹波市提供)

証言丹波豪雨【上】 通報を受け民家の裏山の様子をチェックする市職員=8月16日午後9時50分ごろ、丹波市市島町上鴨阪(丹波市提供)

証言丹波豪雨【上】

通報を受け民家の裏山の様子をチェックする市職員=8月16日午後9時50分ごろ、丹波市市島町上鴨阪(丹波市提供)

  • 証言丹波豪雨【上】
  • 通報を受け民家の裏山の様子をチェックする市職員=8月16日午後9時50分ごろ、丹波市市島町上鴨阪(丹波市提供)

 お盆の土曜日だった。8月16日午後6時10分ごろ、丹波市役所市島支所長の余田覚(52)は、誰もいない職場に現れた。大雨洪水警報が出た後、雨がやまないのが気になっていた。だが、間もなく大雨警報は注意報に変わる。「帰ろうか」。そう思っていると、携帯電話が鳴った。

 市役所本庁(丹波市氷上町成松)からだった。市島町下竹田の水路があふれ始めたという。消防団に出動を依頼した。7時40分ごろ、余田は管内状況を把握しようと、職員の3割程度を呼び出す「1号配備」を掛けた。

   ◇

 災害時、市民の救助に当たる市消防本部(丹波市柏原町母坪)。8時5分、翌日の勤務者を除く休みの職員に招集が掛かった。

 市消防の庁舎は土地が低く、周辺の冠水による孤立を常に意識しなければならない。加古川水系の高谷川が逆流するためだ。昨年、状況を改善しようと加古川に「背割(せわり)堤」が造られたが、まだ不安はあった。

 緊急車両は計11台。消防課長の小森康雅(53)は、分散配置を気に掛けていた。水位によっては、本部のほか市役所本庁と市消防署山東出張所(春日町野上野)に振り分ける。そのためにも人員が必要だった。

   ◇

 7時39分、神戸地方気象台は再び大雨警報を発表する。市役所1階の災害警戒本部で、防災対策室防災係長の森本英行(45)は「やっかいだな」と思った。警報の内容は「浸水害」でなく「土砂災害」だった。これは、土の中の水分量を基準としており、発令されると長引きがちだ。9時の第1回本部会議までに、気象台に電話で見通しを聞いた。

 「警報は本日中に解除される見込み。状況によっては日を越すかもしれない」。森本は、その情報を会議で伝えたと記憶している。

 10時50分、余田は呼び出す市島支所職員の割合を約5割に増やした。家屋の床下浸水が始まっていた。土のう積みや避難所開設準備をしなければならない。だが、これまでの経験とは違う場所の土がずれたり、増水したりしている。余田は「ちょっとおかしい」と感じた。

 午前0時20分、丹波市に土砂災害警戒情報が発表された。20分後、気象台が警戒本部に電話を入れる。土砂災害への警戒を呼び掛けるとともに伝えた。「今後の見通しは難しい。警報は明け方まで継続するだろう」

 「これは(市民を)避難させなあかんな」。市長の辻重五郎(75)はそう思い始めた。(森 信弘、今泉欣也)

   ◇

 8月16、17日に丹波市を襲った集中豪雨。山から約50万立方メートルの土砂が流れ出し、その流入や浸水の被害が相次いだ。経験したことがない災害に直面した人々はどう動いたのか。まずは行政の対応を再現する。(敬称略、年齢は当時)

2014/12/22
 

天気(10月17日)

  • 21℃
  • 18℃
  • 80%

  • 17℃
  • 15℃
  • 70%

  • 21℃
  • 17℃
  • 70%

  • 20℃
  • 17℃
  • 80%

お知らせ