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丹波豪雨

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 兵庫県や京都府に土砂災害をもたらした豪雨から31日で2週間を迎える。大きな被害を受けた丹波市市島町は、有機農業や減農薬栽培の先進地として知られ、神戸阪神間に多くのファンを抱える。神戸市灘、東灘区などを巡回していたNPO法人「いちじま丹波太郎」は会員の生産農家1人が犠牲になり、約2割が被災した。それでも比較的被害が小さい農家が出荷を続けており、消費者も農家を案じ、心を寄せている。

 有機、減農薬野菜を扱う同法人には現在、市島町などの生産者約100人が加入。2002年から週4回、市内外18カ所をトラックで巡回販売している。

 同法人代表の荒木武夫さん(60)によると、土砂崩れの犠牲になった志賀輝行さん(79)も減農薬野菜を手がける会員だった。16日もいつも通りタマネギを出荷し、丹精した野菜が神戸で「志賀輝行さんのタマネギ」のラベルで販売された夜、丹波を豪雨が襲った。荒木さんは「安心な野菜を食べてもらおうと、こつこつまじめに取り組んできた方だった」と肩を落とす。

 同町で就農して6年になる渡部真平さん(30)は、神戸市垂水区出身の会員。約1・5ヘクタールの畑の3分の2が被害を受け、家も床上浸水した。節約して少しずつ買いそろえた軽トラックや農機具も失った。最初は何とかしないとと必死だったが、時間がたつにつれ、虚無感に襲われる。

 「先を考えるとぞっとする。でも、たくさんの人に支えてもらった。ここでまた頑張っていこうという思いも強くなっている」

 29日午前9時前、神戸市東灘区の住宅街の一角で、同法人のトラックを常連客約20人が待ち構えていた。「生産者が見える安心感で買い始めて5年。親類みたいな存在だから心配」「生活再建が第一。疲れが出ないように」と口々に農家を案じた。野菜を買い始めて6年の主婦古田伊久子さん(68)は「トラックがいつも楽しみ。被害が心配ですが、これからもおいしい野菜を買いたい」と話す。

 詳しい販売場所や時間は「いちじま丹波太郎」ホームページで。(阿部江利)

2014/8/31

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