正平調

時計2020/10/19

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明治以降、歴代20人の大阪市長の中で目を引くのは日本都市史上最高の市長と称される第7代の関一(せきはじめ)氏と第17代の関淳一氏(85)だ。2人は祖父と孫の関係になる◆関一氏は東京高商(現一橋大)の看板教授から助役に招かれ、1923(大正12)年、市長に就いた。御堂筋や地下鉄、港湾、日本初の市立大など大阪の骨格をつくった◆当時の大阪は繁栄の中にあったが、街はばい煙に包まれ、住宅や工場の環境は劣悪だった。「上を向いて煙突の数を数えると同時に下を見て、下層労働者の生活状態を観察せねばならない」。市営住宅を大量供給し、衛生試験所で大気汚染を定点観測する一方、「市民の肺臓」と位置付け緑地を整えた◆孫の淳一氏は「母のおなかにいるときに祖父は死去したので会っていない」。2003年の就任以降、市政改革に奮闘する一方、研究者に協力し祖父の再評価に努めた◆地盤沈下して久しい大阪だが、東京に追いつこうと焦るあまり、経済や文化の独自性が失われたと感じる。来月1日には市を廃止して四つの特別区に再編する「大阪都構想」の是非を問う住民投票が行われる。府市統合で目指すのは「副首都」なのだが◆関一氏は没後85年。銅像が中之島に立つ。前を通るたびに表情が気にかかる。2020・10・19

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