正平調

時計2020/10/11

  • 印刷

5年前の流行語大賞で、候補に上がった一つは「粛々と」だった。米軍普天間飛行場の辺野古移転について問われると、菅官房長官(当時)が何度も「粛々と」を繰り返したからだ◆その言葉を聞くたび、沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事(当時)は思ったそうだ。「静かでおごそかに物事を行う」という意味だが、「どんな異論や抵抗があろうとも『問答無用』で物事を着々と進めていく」と聞こえたと◆今年は「俯瞰(ふかん)的」が候補になるかもしれない。日本学術会議が推薦した新会員候補の任命を菅首相は拒んだ。「俯瞰的な活動を確保する観点から」という。国会の閉会中審査でも、政府は「俯瞰的」を使った◆俯瞰的って何? 高いところから全体を見るということだが、官邸から見てお気に召さない考えの学者を排したとしか聞こえない。安倍政権当時から検討していたというから、異論を嫌うレールはつながっている◆チャプリンは「リズム」という短編小説を書いた。喜劇王を研究する大野裕之さんによれば、スペイン内乱で感じた強権政治を描いた作品だという。個人の信条を無にする政治の「リズム」には気をつけろと◆安倍政治から菅政治へ。続く1強体制を俯瞰したら、そんなリズムが…なんてことはありませんよね、菅さん。2020・10・11

正平調の最新
もっと見る

天気(11月25日)

  • 16℃
  • ---℃
  • 10%

  • 17℃
  • ---℃
  • 20%

  • 16℃
  • ---℃
  • 10%

  • 18℃
  • ---℃
  • 10%

お知らせ