正平調

時計2020/09/07

  • 印刷

姫路市香寺町にある八葉寺の史料を読んでいて、興味深い記述を見つけた。明治後期のこと、近くの国有林で採れるマツタケの払い下げを住職らが申請した。収量は80貫(かん)、300キロもの豊作を見込む◆昨秋の丹波篠山での初競りは7本105万円。キロ単価は552万円だ。それに300をかけると…。計算が嫌になるほど昔はいくらでも採れ、今は激減した。国際自然保護連合は今年、絶滅危惧種に指定した◆地元の古老と話すとマツタケの思い出をよく聞く。麓まで香りが漂った、すき焼きにしてたらふく食ったなど。昭和30年代ごろまでの香寺町や福崎町は、阪神方面から臨時列車が出るほどの名産地だったという◆なぜ急減したのか。要因の一つは人が山に入らなくなったことだとされる。しば刈りや落ち葉かきの機会を失い、富栄養化した環境では、マツタケは育ちにくいらしい◆太子町出身の料理人で京都吉兆会長の徳岡孝二さんに、マツタケ狩りの作法を聞いたことがある。収穫前にかさをぽんぽんとたたき、菌を落とすという。今は成熟する前に根こそぎ持っていかれると嘆いていた◆8月は播磨などで記録的な猛暑と少雨になった。マツタケの生育に悪影響はないか。これ以上、高根の花になると、味を忘れてしまう。2020・9・7

正平調の最新
もっと見る

天気(10月27日)

  • 21℃
  • 13℃
  • 0%

  • 21℃
  • 7℃
  • 0%

  • 22℃
  • 11℃
  • 0%

  • 23℃
  • 9℃
  • 0%

お知らせ