正平調

時計2020/09/06

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「白い巨塔」「青が散る」。タイトルに色がある本は売れると、出版社で本づくりにかかわった高橋一清さんが書いていた。いや、本の題は社会を動かしもする。例えば、と話は続く◆かつては子どもを育てることを「育児」と呼んだ。ところが三好京三さんの話題作「子育てごっこ」を機に、「子育て」が定着した。つまり「いいタイトルは時代を反映し、また、時代を先取りしていく」と◆反映と先取り。こちらはどうだろう。先ごろ発表された2025年大阪・関西万博の公式ロゴマークである。赤い細胞が輪になっていて、うち五つに目のような細胞核がある。伝える本紙の見出しは「細胞きょろきょろ」だった。世評は賛否が入り交じる◆70年大阪万博は、五つの花びらで小さな丸を囲む模様がシンボルだった。五大陸と日本を表していた。カップヌードルのデザインで知られる大高(おおたか)猛さんの作品だ。その遺伝子に時代の感性を注いだと見受ける◆高橋さんは「タイトルは作品の顔」と思う。書店で選ぶときも、まず目に飛び込むからだ。さりげなく、しかし意味深長で広がりがある。内容やテーマも暗示する。タイトルの力が本の売れ行きを左右しかねない◆公式ロゴマークも万博の顔である。「赤い細胞たち」は売れるか。2020・9・6

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